富士経済は6月4日、「清涼飲料の国内市場調査結果」を発表、2009年の清涼飲料市場は前年比1.6%減の4兆8820億円と2年連続で縮小したことが分かった。数量ベースでも前年より2.0%減少しており、同社では「景気回復の兆しが一部で見られたものの、個人消費の低迷や春先から夏場にかけての天候不順などが不調の原因となった」と分析している。
2010年の市場規模についても、「個人消費の回復には時間を要する」(富士経済)ことから、同1.5%減の4兆8094億円と見込んでいる。
分野別に見ると、不調なカテゴリーが多い中、“ゼロ”系商品が数多く投入された炭酸飲料市場が前年比3.8%増の4837億円と伸びた。中でも、「三ツ矢サイダーオールゼロ」(アサヒ飲料)がヒットしたことから、透明炭酸市場は同16.6%増の989億円と大きく成長している。
一方、安価なプライベートブランド商品に需要が移行した「果実・野菜飲料」は前年比4.4%減の4930億円。機能性飲料市場も「夏場の天候不順の影響やほかのカテゴリーへの需要流出などにより、機能性清涼飲料やスポーツドリンクが大きく実績を落とした」(富士経済)ことから、同4.1%減の5551億円と大幅に減少した。
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