子どもの夏休み自由研究が面白い誠 Weekly Access Top10(2011年8月20日〜8月26日)

» 2011年09月02日 11時30分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 先週最も読まれた記事は「東電の役員、カットされても年収は2000万円」。2位は「35歳になった時に心得ていないと、ヤバイこと」、3位は「タレントの島田紳助氏が芸能活動を引退――会見全文」だった。

 昨日から9月に入り、暦の上では秋となった。「どんな時に“夏の終わり”を感じますか?」では、「朝晩が涼しくなったと感じる時」が断トツでトップだったが、最高気温が上がらない日も増えてきて季節の移り変わりを感じている人も多いのではないだろうか。

 9月初めに思い出すことといえば、学校で出された夏休みの宿題。手を付けないままでいて、大変な思いをした人も少なくないだろう。筆者も始業式に提出するべき宿題を、「やったんですけど忘れました!」とごまかして、その日の夜に急いで終わらせた記憶がある。

 夏休みの宿題の中でも自由工作・研究については、学校に提出するだけでなく、さまざまな団体がコンクールを開催して優れたものを表彰している。コンクールの優秀作品の中には大人が見ても面白い研究もあって、昨年Web界隈では2008年度自然科学観察コンクールで1等賞を獲得した「-ポニーテールはなぜ揺れる?- 振り子のふれ方の研究」が話題となった。

 こういったコンクールは「『海とさかな』自由研究・作品コンクール」「夏のチャレンジ 全国小学生『未来』をつくるコンクール」など数多くあるのだが、自然科学観察コンクールには特に面白い作品が目立つように思う。「環境は守らないといけません」的な“オトナ受け”する作品を単純に評価しないことがその背景にあるからかもしれない。

この研究がすごい

 前述のポニーテールの研究以外に筆者が面白いと思ったのは、2010年度秋山仁特別賞の「む回転シュートはなぜきまるのか?」。南アフリカワールドカップの影響で始めた研究なのだが、冒頭の「お父さんに手伝ってもらってキックマシン『本田くん』を作った」でうっかり笑ってしまった筆者の負けである。研究ではボールの真ん中を蹴ると無回転シュートとなり、それが風の影響を受けやすいことを示している。

キックマシン『本田くん』(出典:自然科学観察コンクール)

 「お父さんの薬がみつからないっ!」(2006年度秋山仁特別賞)「カレーうどんの汁はなぜ飛ぶのか? 」(2009年度佳作)のように、どうでも良さそうに見えて、よく読むと結構面白い研究もたくさんある。

 「みるみる溶けるアイスクリームの秘密」(2007年度佳作)では、扇風機に当たりながらアイスを食べると、アイスが溶けやすくなる理由を解明。結論は「扇風機の風でアイスの周りの冷えた空気が飛ばされるから」で、冷静に考えれば「それはそうだ」と気付くのだが、ちょっとハッとさせられた。

 何の気なしに読んでいたら、ついついはまってしまって過去の受賞作品を全部読んでしまった。1999年度以前のデータはないのだが、もし残っているのならぜひ公開してほしいなあと思った次第である。

 筆者も昔、「気合いを入れるとジャンケンの勝率は上がるのか」という割とどうでもいい実験を行ったことがあるのだが、もし小中学生に戻れたなら、その結果を投稿したいなあと思った次第である。もし子どもがいらっしゃる方がいたら、良い刺激になるかもしれないので、読ませてあげてほしいと思う。筆者お勧めは↓の研究である。

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