ところで、鉄道会社が抱える問題点「ファンが顧客ではない」は、他のオタク市場にも兆候が現れているような気がする。趣味人口が増えているけれど商品が売れない。そんな趣味市場はないだろうか。
例えば、昨年の東京モーターショーは大盛況だったが、今後、クルマの販売台数は拡大していくのか。筆者が見る限り、これらのイベントのおかげでもうかっているのは、イベントの主役の業界ではなく、カメラメーカーや携帯機器メーカー、コンパニオン業界などのような気がする。どれも実態はキャンギャルの撮影会で商品は背景……。こうなれば誰のためのイベントか分からなくなってくる。
同人誌最大のイベント、コミックマーケットの入場者が増え、出版社がオフィシャル出展を始めている。これは「二次著作物が盛り上がり一人歩きを始めて、一次著作物がメリットを享受していない」からではないだろうか。
ファンが増えてもモノが売れない――。そんな悩みを抱えたとき、これからの鉄道会社の取り組みが参考になるかもしれない。
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