なぜ“普通のオトコ”は、なかなか見つからないのか?仕事をしたら“恋愛のナゾ”が解けてきた(1)(5/6 ページ)

» 2012年04月26日 08時02分 公開
[土肥義則Business Media 誠]

土肥:なぜ未婚率が上昇しているのでしょうか?

西口:まず出会いの機会が減っていることが挙げられますね。1960年代から2000年代前半までで、結婚にいたった出会いのきっかけを聞いたところ、60年代〜70年代にかけては「お見合い」が多かった。しかし80年代以降、急激に減少しました。

 2番目に多いのは「職場恋愛」。「お見合い」ほどではありませんが、「職場恋愛」も減少傾向にあります。会社では「コンプライアンス」「セクハラ」などがうるさいので、職場で女性を飲みに誘って、人事に報告されればつらい立場に置かれてしまう。こうした理由で、職場恋愛も減ってきているのでしょう。

 唯一、健闘しているのが「友人・兄弟などを通じて」。合コンや結婚相談所などもここに含まれのでしょう。結婚式の披露宴で「新郎と新婦は合コンで、とか、結婚相談所○○で知り合って……」などとは紹介しませんよね(笑)。多くは「友人のご紹介で……」と紹介しているのでしょう。

 歴史を振り返ってみると、「お見合い」というのは重要な社会インフラのひとつであったことが分かります。ちなみに彼氏・彼女がいない人で「自然な出会い」を求めているケースがありますが、「自然な出会い」は昔も今も少ない。例えば「学校の同級生」「街中で」「サークル/習い事で」「アルバイトで」というのは、昔も少なければ、今も少ないですね。結婚する人が減少した理由のひとつに、社会インフラの「お見合い」が減少したことが挙げられるでしょう。

 また今の時代、結婚を慌ててする必要がなくなってきています。日常生活は手軽で便利、1人でいるほうが楽だったりする。独身生活の居心地がよくなれば、人はだんだんとコミュニケーションが苦手になってきます。「異性とのコミュニケーションが苦手」という人は男女ともに増えてきているのですが、特に男性は「異性の気持ちがよく分からない」「相手との会話で話題が見つからない」「会うときのファッションやマナーが分からない」「デートの方法が分からない」といった悩みが多いですね。

 一方の女性も、コミュニケーションがうまくとれているとは言えません。女子会ばかりしていると、会話のリズムが男性とかけ離れてきます。例えば、女子会では「そうそうそうそう」とよく言ってますが、このスピード感に男性はついていけません。

土肥:そうそうそうそう(笑)。

男性だけでなく、女性のコミュニケーション力も落ちている?

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