原田:「今の若者は消費離れしている」と指摘する大人がいます。バブル経済のころに比べ、20代の可処分所得は落ちています。ところが一番落ちているのは60代なんですね。次いで50代、40代、30代と続きます。
日本は年功序列の国なので、もともと20代はあまりお金を持っていません。バブル経済ときにお金を持っていたのは50〜60代。当時に比べ、今の50〜60代は給与が減っているので、使う額も減ってきています。
若者は今も昔もお金をあまり持っていません。しかしバブル経済のときの若者はクルマを買っていたので、それが"象徴的"に見えてしまう。象徴的に見えるだけで、実際には上の世代のほうがモノは買っていないんですね。
土肥:なるほど。
原田:若者の間で起きていることの多くは、大人の間でも起きています。さきほどドイさんがおっしゃったように、大人も安いモノを買いますからね。それでも「今の若者は……」と批判する人には、何らかの悪意があるのかもしれない。
土肥:若者を見て「自分たちとは違う」と決めつけるのではなく、「自分たちと同じ部分があるのではないか」と疑うことから始めることが大切なのでしょうね。
次に「若者の恋愛話」について聞かせていただけますか?
原田:分かりました。
(つづく)
大企業の正社員、3割は会社を辞める
どうすればいいのか? 年収300万円時代がやって来る
会社が大きくなって、手にしたモノ、失ったモノ
なぜ若者はクルマから離れていったのか
ひょっとして……“バブル組”に苦しめられていませんか?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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