矢野経済研究所は10月5日、教育産業市場※に関する調査結果を発表。2011年度の全体市場は前年度比0.7%減の2兆4220億円となったことが分かった。「東日本大震災の影響を大きく受けた市場もあったが、多くは年度中に回復基調となった」(矢野経済研究所)。
分野別に見ると、最大市場の学習塾・予備校市場は前年度比1.0%増の9240億円。2009年度までは漸減していたが、ここ2年は拡大に転じている。2011年4月からの学習指導要領の改訂で小学校の学習内容が増えたことにより、補習需要が拡大し、自宅開放型の補習塾や個別指導塾の生徒数が増加したという。
英会話・語学学校市場も同3.2%増の2871億円と、2年連続で拡大。ビジネス英語のニーズに加え、小学校での英語必修化が始まったことで子供英会話教室の需要も拡大していることから、矢野経済研究所では2012年度も同3.4%増の2968億円と拡大を予測している。
一方、資格取得学校市場は高い授業料が求められる難関な国家試験向け講座が低迷していることから前年度比3.6%減の2170億円と、8年連続で縮小。企業向け研修市場も節電などの影響で前年度比2.4%減の4520億円と4年連続で減少するなど、分野によって明暗が分かれているようだ。
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