就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。
使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。
クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』、『就職のオキテ』がある。
個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントに辛いです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata。
「本気と書いてマジと読む広報セミナー」第2回の打ち合わせのため、編集長の吉岡綾乃さんが、以前、赤坂にあるビルで働いていたころによく来ていたという店で、RLM(=ラーメンランチミーティング)をしていたときのこと。
赤坂は飲食店の入れ替わりが激しい、という話になり「なじみのあった場所に久しぶりに出かけたとき、懐かしい風景を見ると安心する半面、まったく唐突な建物ができていたりすると“浦島太郎状態”になってしまいますよね。歳を取った、ってことなんでしょうか」と、妙にしみじみと綾乃さんがつぶやきました。
浦島太郎状態! それを聞いた私は、辛いラーメンをすすりながら、育児休暇から復帰して戸惑いを隠せない女性たちのことを、頭に思い浮かべていたのです。
先日ある仕事先で、最近育児休暇から復帰したという女性と話す機会がありました。職場復帰は順調? と声を掛けると「いやいや、戸惑ってばかりです。1年留守にしている間に、会社のいろんな仕組みが変わっていただけでなく、結果として会社が無くなってしまい、別の会社になっていたのには本当に驚きました」と、まさに“浦島太郎状態”を実感している様子でした。会社がなくなってしまうなんて極端な例だろうと考えがちですが、時の流れがこれだけ早いビジネス社会です。大規模な組織変更が短期間に行われることなど珍しくなくなりつつあります。会社の中での様々なルールが大きく変わってしまう程度のことは、もはや日常茶飯事。育児休暇明けは、まるで転職したてのような状況になるようなのです。
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