宋文州氏は何度も言う。日本人のココがヘンだ仕事をしたら“やっぱりヘンな日本人”がいた(後編)(5/5 ページ)

» 2013年09月18日 08時08分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
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土肥:具体的にどういったことでしょうか?

宋:東日本大震災後の原発事故を思い出してくださいよ。当時は、もうどんなことがあっても原発政策は見直すべき! と、ほとんどの日本人はそう思っていました。でも、いまはどうですか? 原発は継続してもいいんじゃないの? と思っている人が増えてきていますよね。

 原発事故が起きたときには、ものすごく痛い経験をしたはずなのに、あのときの気持ちはどこに行ってしまったのでしょうか。まだ3年も経っていないんですよ。

 震災後、日本のあちこちで「がんばれ日本」を連呼していましたよね。それを目にしたとき「これからの日本は変わるかも」と期待しました。でも、その後の姿を見ていると、あーちっとも変わってないなあと感じてしまう。

土肥:よく日本人は忘れっぽいとも言われますが、先ほど宋さんがご指摘されたように、やはり「自分の意見を持っていない」ことが原因にある?

宋:そうですよ。原発事故が起きたときには「原発に反対」と思っていても、その後は空気に流されて、長いものに巻かれてしまって……意見をコロっと変えてしまう。よく日本人って個性がない、と言われますが、自分の意見がないのに個性なんてあるわけがない。じっとしていても個性は生まれてきませんので、外国人を受け入れて、彼らと一緒に生活していく中で、個性をつくっていくことも必要かなと思っています。

土肥:なるほど。前編でもご指摘されていましたが、隣に住む外国人を嫌がってはいけない、ということですよね。

宋:ですね。他人のせいばかりにするのではなく、自分から変えていかないと、なにも変わらないですよ。

(終わり)

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