インタビュー
» 2013年10月09日 07時35分 公開

注目されている「広告」にはワケがある――それは仕事をしたら“広告のツボ”が見えてきた(前編)(2/8 ページ)

[土肥義則,Business Media 誠]

“一方通行”の広告はほとんどない

テレビCMの存在感が低下している(写真と本文は関係ありません)

河尻:6月16〜22日に、フランスのカンヌで「カンヌライオンズ2013」が開催されました。これは世界最大級の広告祭なのですが、2000年代中盤まで広告といえば、テレビCMが主流でした。でもここ数年のカンヌではテレビCMの存在感が著しく低下して、目立った受賞作はほとんどありません。

 2007〜2008年ごろからこうした傾向があって、いまではWeb上にアップする動画が花形なんですよ。テレビCMだと15秒、30秒といったものですが、いまではYouTubeに動画をアップして、長い尺のモノが多い。つまり、テレビというメディアの枠に収まるコンテンツでは説得力がなくなってきているんですよね。

 企業の課題を解決する強いアイデアやコンテンツがあれば、何もそれを15秒や30秒、あるいは新聞15段、雑誌1ページなどの枠に押し込めなくてもいい。カンヌのような世界の先端事例が集まるアワードでは、この傾向が特に顕著に出ているというわけです。

土肥:私もテレビCMを見て「これ面白いなあ」と思ったら、YouTubeでそのCMを探すことが多くなりました。テレビでは15秒、30秒に編集されていますが、Web上ではそれ以上のモノがアップされていることが多い。メイキングシーンなどが用意されていて、それを見るとますますそのCMが好きになることも。

河尻:ドイさんは「広告」と聞くと、「クリエイティブなモノ」という印象がありませんか?

土肥:あります、あります。

河尻:かつての広告はクリエイティブなモノが多かったのですが、最近は違うんですよ。いわゆる作家的クリエイティブな表現は少なくなっていて、「参加を誘う」モノが増えている。つまり、“人々の参加をたくみに促し、キャンペーンを上手に盛り上げることがクリエイティブ”といった流れになってきているんです。

 今年のカンヌでグランプリなどを受賞した作品を見ると、「参加型」の要素を取り入れたモノが目立ちました。SNSを活用したり、投票をしたり、イベントを開いたり……いわゆる“一方通告”のコンテンツはほとんどありませんでした。

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