あなたは、自分を一職業人として社外で自己紹介するとき、次のXとYのどちらのニュアンスにより近いでしょうか。
【Xタイプ】
〇「私は『勤務会社』に勤めており、『職種・仕事内容』を担当しております」。
【Yタイプ】
〇「私は『職種・仕事内容』の仕事をしており、(今はたまたま)『勤務会社 』に勤めております」。
Xタイプは「会社人(かいしゃじん)」の自己紹介ニュアンスです。職業人であるあなたを言い表すものとして、まず勤務先があり、次に任された職種・仕事内容がきます。他方、Yタイプは「仕事人(しごとじん)」のものです。仕事人はまず職種・仕事内容で自己を言い表します。そしてその次に勤めている組織がきます。
仕事人の典型はプロスポーツ選手といっていいでしょう。例えば、米メジャーリーガーのイチロー選手の場合、どうなるかといえば、「私は『プロ野球選手』の仕事をしており、今はたまたま『マイアミ・マーリンズ』に勤めております」です。昨年であれば、後半部分は「今はたまたま『ニューヨーク・ヤンキーズ』に勤めております」でした。
野球にせよ、サッカーにせよ、プロスポーツ選手たちは、仕事の内容によって自己を定義します。彼らは「組織のなかで食っている」のではなく、「自らの仕事を直接社会に売って生きている」からです。彼らにとっての仕事上の目的は、野球なり、サッカーなり、その道を究めること、その世界のトップレベルで勝負事に挑むことであって、組織はそのための舞台、手段になる。そういう意識ですから、世話になったチームを出て、他のチームに移っていくことも当然のプロセスとしてとらえます。ただ、それは組織への裏切りではありません。“卒業”であり、“全体プロセスの一部”なのです。いずれにせよ仕事人の働く意識は次のようなものになります。
【仕事人の意識】
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