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コラム

モチベーションは重要か?(2/2 ページ)

転職してきた人から「この会社は、モチベーションの高さを大切にする人が多いようだが、本当に必要かね?」と問われた筆者。労働を美徳と感じる日本人にはそぐわないのではと考え始めます。

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労働=ネガティブイメージな欧米人

 旧約聖書には、「禁じられた果物を食べてしまったアダムとイブが、神から罰として労働を与えられた」とあります。英語で労働を表すlaborの語源は「難儀」、同じようにフランス語で労働を表すtravail(トラバーユ)の語源は「拷問」だそうです。businessも「忙しい」が転じたものですから、そもそも欧米人にとって、労働はネガティブなものであったことが分かります。

 そういう民族には、モチベーションは欠かせません。嫌なことをする、避けたいことに取り組むのですから、「モチベーションが何より大切だ」となるのは実に分かりやすい話です。報酬や労働契約、労働時間に対する考え方が大きく異なるのも、このような労働観の違いに起因すると考えるのが自然でしょう。こう考えれば、労働を美徳だと考える日本人に対して、難儀だと考える欧米人向けの手法でモチベーションを高めようとするオカシサに気付くはずです。(川口雅裕)

 →川口雅裕氏のバックナンバー

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