LINE、NAVERまとめはなぜ強いのか?――LINE株式会社 森川亮社長8000字インタビュー:これからの働き方、新時代のリーダー(7/7 ページ)
人気サービス「NAVERまとめ」や、世界で2億3000万ユーザーが利用する「LINE」を急成長させているLINE株式会社の森川社長。矢継ぎ早にアプリやサービスをリリースする開発力や、「計画を立てない」「事業計画を出さない」といった独特の経営方針について、じっくり聞いてきました。
No.1の人に来てほしい
――現在、LINE株式会社には社員が何名くらいいるのですか? 若い方が多そうなイメージです。
広報: 8月15日時点で、717名。平均年齢32.8歳ですね。
――職種としてはどういう方が多いのでしょう。サービスを全部社内で作っているとなると、やはりエンジニアが多いんでしょうか。
森川: はい、エンジニアが多いですね。プログラマもいるし、インフラをやっている人もいていろいろですが……デザイナーとか企画担当を入れると、「サービスを作っている人」でほぼ9割と思います。うち、営業が少ないんですよ。
――エンジニアが多いと、男性が多そうな……男女比はどれくらいなんでしょう?
広報: 男性68%、女性32%です。
森川: 意外と女性多いよね。
――最後に、LINEではこういう人材を求めている、というのがあったら教えてください。
森川: No.1の人、もしくはNo.1を目指している人、ですね。お話ししたように、中途半端なことはやらない会社なので。「そこそここれができる」とか「そこそこやりたい」という人には向いていないと思います。逆に、No.1をやりたい人にとっては、余計な邪魔はされない会社だと思うので。日本じゃなくて、世界でNo.1になるくらいの熱い想いがある方に来てほしいですね。
――優秀な人って、しばしば変わり者だったりしますが。
森川: 大丈夫ですよ、変わった人ばっかりだから(笑)。むしろ変わってるくらいじゃないと、埋もれちゃうかもしれません。何かを押しつけたりということはしませんから、変わった人でも働きやすいんじゃないかな。もちろん優秀な人じゃないと、変わってるだけでは困りますけど……。
周りから言われたことじゃなくて、「自分はこうあるべきだと思う」「自分はこれだったら成功できる」というのをしっかり持っている人と、一緒に働きたいですね。
――ありがとうございました。
森川 亮(もりかわ あきら)
LINE株式会社代表取締役社長。1967年1月13日生 神奈川県出身。1989年に筑波大学卒業後、日本テレビ放送網株式会社に入社。1999年には青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程を修了しMBA取得。その後ソニー株式会社に入社。
2003年にハンゲームジャパン株式会社(現LINE株式会社)に入社、取締役を経て、2006年10月、取締役副社長、2007年10月NHN Japan代表取締役社長に就任。同年11月、ネイバージャパン株式会社設立に伴い、ネイバージャパン代表取締役社長を兼務。
2012年1月、グループ会社3社が経営統合、引き続き代表取締役社長を務める。2013年4月、NHN Japan株式会社の商号変更により、LINE株式会社代表取締役社長に就任。現職。
吉岡綾乃(よしおか あやの)
Business Media 誠編集長。慶應義塾大学大学院文学研究科東洋史学専攻修了。1997年、ソフトバンク出版事業部(当時)に新卒入社。「DOS/V magazine」編集部へ配属され、PC雑誌の編集者として経験を積む。2005年、アイティメディアに入社。「ITmedia +D Mobile」編集部で記者としてキャリアを積んだ後、「ITmedia ビジネスモバイル」(2005年)、「Business Media 誠」(2007年)の立ち上げを担当し、今に至る。
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