ドコモ、「プッシュトーク」を2010年9月に終了
NTTドコモは、携帯電話でトランシーバーのようなグループ内通話が行える「プッシュトーク」について、2010年9月にサービスを終了すると発表した。プッシュトークを定額で利用する「カケ・ホーダイ」は2009年9月に受付を終了する。
NTTドコモは5月8日、「プッシュトーク」を2010年9月30日に終了すると発表した。
2005年11月にスタートしたプッシュトークは、PTT(プッシュ・ツー・トーク)と呼ばれる技術を使った“電話でもメールでもない”音声通信サービス。ドコモの対応機種同士であれば電話番号で指定した相手に音声メッセージを送信できるもので、電話のようにお互いの声が常に聞こえる(全二重通信)のではなく、トランシーバーのように話すときと聞くときに端末の動作が切り替わる(半二重通信)のが特徴。音声は1回30秒まで同時に4人まで送信でき、自分を含めた最大5人で会話が行える。
料金は1回の発言ごとに5.25円。良く使うユーザー向けにプッシュトークが使い放題になる「カケ・ホーダイ」(月額1050円)、法人向けに最大20人、200グループまでの定額通話を提供する「プッシュトークプラス」(1回線2100円/月+管理料1万500円/月)も用意された。これらカケ・ホーダイとプッシュトークプラスについては、2009年9月30日に新規加入の受付を終了する。
プッシュトークを終了する理由についてドコモは、「ファミリー割引によるグループ内無料通話の提供、パケ・ホーダイ ダブル導入などによるコンシューマ市場の変化に伴い、経営資源を集中させるため」と説明している。現在、プッシュトークに対応した端末は約2400万台。月間10万人程度の利用があるという。
なおドコモは、5月19日に2009年夏モデルと目される新端末を発表するが、新端末については「プッシュトークに対応するかどうか、現段階でコメントできない」(ドコモ広報)とした。
同様のサービスにはプッシュトークと同じく2005年11月にスタートしたKDDIの「Hello Messenger」があるが、こちらは2009年8月末のサービス終了が発表されている。
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