LG G Watchレビュー(後編)――通知、Google Now、OK Google、Android Wearアプリを試す:想像以上に便利だった(2/3 ページ)
Android Wearを搭載した腕時計型デバイス「LG G Watch」のレビュー後編では、ノーティフィケーション(通知)、Google Now、Android Wearアプリなどを使い込んでみた感想を述べていきたいと思います。果たして、腕時計型デバイスとして利用する価値はあるのでしょうか。
"OK Google"による各種操作の実行
ノーティフィケーションともう1つ、現状Android Wearでできるメイン操作の1つが"OK Google"による音声操作です。
LG G Watchに対して、音声で"OK Google"と話しかけるか、Android Wearのホーム画面上で、時計表示部分をタップすると"OK Google"操作メニューが表示され、さらにそこから音声またはメニューで各種操作を実行できます。
iOSに慣れている人なら、SiriのGoogle版と想像していただくとよいかもしれません。
現状は、タイマーやアラームを設定する、メモを入力する、万歩計を表示するなど、あらかじめ用意された基本的なコマンドしか実行できません。
理解できないコマンドはGoogle検索に飛ばされ、検索結果の概要を確認して、その検索結果ページをスマホで開くことができます。
この機能で一番使用頻度が高かったのが、サードパーティのアプリケーションを開く動作です。標準では、アプリを起動するには、一度"OK Google"メニューを開いて、メニュー最下部にある「開始...」メニューからアプリケーションを起動するという、ステップの多い操作が必要でした。
ちょっとこのアプリ起動操作は面倒すぎてありえないなぁと思っていたのですが、後述しますが、既に「Wear Mini Launcher」というサードパーティ製アプリケーションが登場し、わざわざ"OK Google"メニューからアプリケーションを起動する必要がなくなりました。
ということで、現状は、個人的にはアラームを設定する以外、"OK Google"はほとんど使っていません。
さすがGoogle、現状で既に日本語表示に対応しているどころか、日本語の音声入力もほかのGoogle音声入力と同様に高い精度で認識してくれるので、今後対応するコマンドが増えればどんどん便利になっていく可能性はあります。今後に期待したい機能です。
Android Wearアプリの実行
ここまでで基本的に現状Android Wear/LG G Watchでできる主な操作は説明しましたが、なんといってもAndroid WearはAndroid OSで動いているので、Android Wearに対応したAndroidアプリを利用することができます。
標準ではコンパスや万歩計など、ごく基本的なアプリケーションがプリインストールされているだけですが、まだLG G Watchが一般に発売されて日が浅いのに、既に続々とAndroid Wear対応アプリがリリースされています。
現状のメジャーなアプリケーションについて、どんなものがあって、どんなことができるのか、ざっと概要を紹介します。
純正アプリ
Fit
万歩計アプリです。1日の目標歩数を設定して、1日の歩数を1週間単位で一覧して目標達成率を確認することができます。
Keep
Google純正メモ帳サービス「Google Keep」の直近のメモを確認することができます。ちょっとしたメモをPCで書き残しておいて、時計で確認できるので便利です。
コンパス
方位磁石アプリです。
ワールドクロック
個人的には一番便利と言っても過言ではない世界時計アプリ。このアプリで異なるタイムゾーンの時刻を設定しておくと、ホーム画面上に現在時刻と並んで、もう1つの時刻を表示できます。
単に時刻を表示するだけでなく、天気や時差、日付の差異などもコンパクトに確認できるので、非常に実用度が高いです。
リモートシャッター
これは単独のアプリケーションとして提供されている機能ではなく、最新のAndroid標準カメラアプリにアップデートすることで追加された機能で、Androidスマホ側でカメラアプリを起動すると時計上にリモートシャッターカードが現れ、そこからシャッターを切ることができます。
リアルタイムに時計上でプレビューしたりはできないので、実用度は高そうで、実はあまり使わなかったりしますが、Android Wearアプリの活用法としてはいいサンプルになっています。
サードパーティアプリ
Band O'Clock
時計画面をカスタマイズするアプリです。好みのフォントの種類や色、壁紙などをスマホ側で設定することで、オリジナルの時計にデザインを変更できます。標準時計では壁紙が選択できないので便利です。
Player FM
いち早くAndroid Wearに対応したPodcastアプリ。購読しているPodcastの最新エピソードなどを確認し、時計単体で再生コントロール可能です。
IFTTT
レシピと呼ばれるWebサービスを、連携したスクリプトを作って自動化するサービス「IFTTT」も既にAndroid Wearに対応。タップするだけで、自分のいる位置情報をFacebookに共有する……みたいなレシピを作成できます。
Flopsy Droid
あの「Flappy Bird」がついにAndroid Wearに登場! といっても本家開発ではなく、別の開発者による移植版。もともとが画面をタップするだけのシンプルなゲームだったので、時計上でもちゃんと遊べます。
Wear Mini Launcher
Android Wear標準では、アプリケーションを起動するためには、"OK Google"メニューの一番下にある「開始...」を開いてアプリケーション一覧からアプリを起動するという、面倒なステップを踏む必要があります。かなり煩わしいのですが、このアプリをインストールすると、画面上半分のエリアで、画面左端から右にスワイプすることで、独自のアプリケーションランチャーを呼び出すことが可能になります。
既にAndroid Wearユーザー定番アプリになっている感じで、開発も活発で、バージョンアップも頻繁に行われ、機能追加やバグフィックスが行われています。
最近では、本体のバッテリー残量やバックライトの明るさコントロールだけでなく、母艦であるスマホ本体のバッテリー残量や、Wi-Fi、音量、バイブレーションのオンオフなどのコントロールなどもできるようになりました。
こういった自由度や拡張性の高さはAndroid OSならではで、Android Wearの可能性を感じることができます。
このほかにも、続々とGoogle Playストアに対応アプリが増えているので、立ち上がりとしては、かなり好調な感じです。
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