「LINEモバイル」で格安プラスαの価値を――LINEがMVNOに参入した理由(2/2 ページ)
LINE、Twitter、FacebookのSNSが使い放題となるLINEのMVNOサービス「LINEモバイル」が提供開始。LINEはなぜ、MVNO事業に参入したのか? 数あるMVNOサービスの中で、LINEモバイルはどのように差別化を図っていくのか?
MVNOとして初めてLINEの年齢認証が可能に
MVNOサービスとしては初めて、LINEの年齢認証が可能になったのも特筆すべき点だ。これまで、LINEで年齢認証ができるのは大手キャリアのみで、MVNOだと18歳未満と見なされ、ID検索ができなかった。
LINEモバイルに契約できるのは18歳からだが、親が契約をして子供に利用してもらうケースもあるので、契約者と利用者を識別する仕組みを導入した。
他のMVNOに年齢認証の仕組みを開放するかについては未定。「MVNOの契約者が親、利用者が子供だと、親の年齢で認証されてしまうという問題がある。LINEとして未成年者を守っていきたい。契約者と利用者を認識するのは今回が初めてなので、まずは自分たちのサービスできちんとやっていきたい」(嘉戸氏)
データ通信専用SIMでも、LINEアカウントをFacebook認証やSMSの認証なしで作成できるのも便利なポイントだ。
リアル店舗での販売も視野に
LINEモバイルの販売は当初はWebのみだが、嘉戸氏によると、今後はLINE STOREや量販店での販売も視野に入れているとのこと。舛田氏も「当然、オンラインだけでは私たちが目指す、スマートフォンの普及率を100%に近付けるには不十分だと思っている」とコメントしている。
MNPについては、ユーザーが任意のタイミングで切り替えられる仕組みを導入しているので、SIMカードが届くまで“不通”になってしまうことは防げる。
支払いはクレジットカードとLINE Payで対応する。口座振替については「ユーザーからの強い要望をいただいてから対応したい」(嘉戸氏)とした。またLINE Payカードなら未成年でも作成できる。
サポートについては、電話とメールで対応するほか、有人チャットも準備中とのこと。
端末については富士通、シャープ、ASUS、Huawei、ZTEから幅広いモデルをそろえたが、LINEモバイルのオリジナル端末の登場にも期待したい。「エントリーユーザーからヘビーユーザーまで、国内メーカーから海外メーカーまで、いろいろなニーズに応えたのが今回の端末。種類は十分かなと。ただ、新しい端末が発売され、メーカーとの話し合いが済めば、拡張していく」(舛田氏)
今回発表したサービス内容は「LINEモバイル 1.0」という位置付けで、ユーザーからの要望を踏まえて、随時サービスを強化していく。
「既にいろいろな声を頂いているので、これをベースに、進化した(LINEモバイルの)2.0をできるだけ早くお見せしたい。われわれの言う『早く』というのは、それほど時間を掛けるものではない」と舛田氏は話し、スピーディーなサービス強化にも意欲を見せた。
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