第5回 “電話機”として便利に使える?(前編)――「ARROWS X F-10D」:ARROWS X F-10Dの“ここ”が知りたい
スマートフォンは“電話機”でもある。「ARROWS X F-10D」の電話としての機能に注目して、2回に分けて検証する。今回は、伝言メモと電話帳について色々調べてみた。
スマートフォンには“フォン”と付いていることから、電話機でもある。しかし、フィーチャーフォン(従来型のケータイ)と比べると、電話としての機能面で弱い機種も少なくない。そんな中、富士通製スマートフォンは、ほかのメーカーと比較すると通話のしやすさを前面に押し出している。「ARROWS X F-10D」の電話機能に関する疑問を、2回に分けて答えていく。今回は、日本のケータイ(フィーチャーフォン)では当然のように付いている「伝言メモ」機能と、電話をかけるときの窓口となるダイヤラーとアドレス帳について取り上げる。
質問:「伝言メモ」は付いている?
携帯電話が圏外だったり電源が切れていたりしているときに、携帯電話ネットワーク側でメッセージを預かるのが「留守番電話」サービスだ。ドコモの場合、月額315円の有料サービスのみを提供している。そのため、本体側でかかってきた電話に自動で応答して保存する「伝言メモ」を、簡易留守番電話として使ってきたユーザーも少なくないだろう。
ARROWS Xでは、先代の「ARROWS X LTE F-05D」と同等の伝言メモ機能を備えており、携帯電話の通話時に利用できる。着信時に画面下部の「伝言メモ」ボタンをタップすれば応答ガイダンスの再生が始まり、その後録音される。一定時間応答しなかったときに自動的に伝言メモを開始することも可能だ。本体設定から「通話設定」→「伝言メモ」と進み、「伝言メモを有効」にチェックを入れ、画面上部の通知領域にテープのアイコンが出れば設定完了だ。応答時間は0秒(即時)から120秒までの間で設定できる。ガイダンス音声はプリセットのものだけでなく、自分で録音することもできる。
F-10Dの話題から若干それるが、Androidスマートフォンにおいて、伝言メモ機能対応は国内メーカーの独壇場になっている感がある。特に従来のiモードケータイなどから乗り換えを検討していて、現在、伝言メモをバリバリ使っているという人は、国内メーカー製の機種を優先的に検討してもいいかもしれない。
質問:標準のダイアラーや電話帳は使いやすくなった?
ダイアラーや「電話帳」アプリは、先代から引き続きドコモが提供する共通アプリのを用いている。F-10Dを含むドコモの夏モデルでは、一部ボタンの表示方法変更、発着信履歴の全件削除対応など機能改善を行いつつ、新機能として「SNS連携機能」を追加した。
SNS連携機能は、その名の通り、電話帳でソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やブログを利用できるようにしたものだ。記事執筆現在では、Twitter、Facebook、mixi、Foursquare、Hatena、GREE、mobageと連携設定できる。連携設定をすると閲覧、投稿やチェックインを一括で行ったり、電話帳のエントリーにSNSアカウントを設定し、対象エントリーに絞って投稿をチェックしたりできる。なお、連携を開始する際に、対応SNS情報をspモード経由で取得する必要がある。1度取得してしまえば、それ以降はspモード以外のアクセスポイントや無線LAN(Wi-Fi)でも利用できるが、miniUIMカード(SIMカード)を入れ替えると、SNS連携情報がクリアされるので注意したい。
専門のクライアントアプリと比べると、細かい設定はできないものの、複数のSNSに同時投稿、まとめて閲覧したいときに非常に重宝する。ただ、この機能を実現する「電話帳サービス」は、第3回で指摘した通り、バッテリー持ちに対して大きな影響を与えている。長時間使っているとバッテリーがみるみる減り、本体も暖かくなる。便利なだけに非常に残念である。また、アプリ自体も若干処理が重たい面がある。今後のアップデートでより軽快に、より便利になることを強く期待したい。
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