「メール」と「メッセージ」はどう違う?――アプリとキャリア別サービスをチェック:今日から始めるiPhone(1/2 ページ)
iPhoneには「メール」アプリのほか、「メッセージ」アプリも用意されている。2つのアプリは何が違うのか。3社のキャリアメールを比較し、利用可能なサービスとSMS/MMS/iMessageの違いを見ていこう。
iPhoneには「メール」アプリのほかに、SMSやMMS、iMessageを送受信する「メッセージ」という2つのアプリがある。また同じiPhoneでも、キャリアが異なると利用できるメールサービスの内容も異なる。各キャリアが提供しているサービスの内容や、それぞれどんな特徴があるのか、違いを見ていきたい。なお、検証にはドコモ版iPhone 5s、au版iPhone 5s、ソフトバンク版iPhone 5を使用した。いずれもOSはiOS 7だ。
「メール」と「メッセージ」は何が違う?
簡単に言うと、キャリアが提供するメールサービスのほか、そのほかのPCメールも併せて利用できるのが「メール」アプリだ。フィーチャーフォンと違い、複数のアカウント(メールアドレス)を設定できる。
一方の「メッセージ」アプリは、電話番号が宛先になるテキストのやり取りである「SMS」、キャリアメールの仕組みの1つである「MMS」、iOS端末同士の独自のメッセージサービス「iMessage」が利用できる。チャットのような会話形式でやり取りしたい場合は、メッセージアプリを利用するといい。ただし、ドコモのiPhoneではMMSは利用できない。またauは同じメールアドレス(@ezweb.ne.jp)をメールアプリとメッセージアプリで使い分けることができる(同時に使用することはできない)。それぞれの特徴を詳しく見ていこう。
大容量ファイルや長文を送るなら「メール」アプリ
長文メールや大容量の添付ファイルを送る際に最適なのが「メール」アプリだ。メールの保存件数、保存期間などの点が、メッセージアプリに比べて優れている。また、メッセージアプリと異なり、通信は3G/4GとWi-Fiの両方に対応する。絵文字はメールとメッセージどちらも利用できるが、デコメールはメールでしか利用できない。またメールを自動で受け取るプッシュメールには一部のサービスでしか対応していないため、設定した時間(最短で15分)ごとにしか新しいメールを受け取れない。
利用できるキャリア各社のアカウントは、ソフトバンクは「@i.softbank.jp」、auは「@ezweb.ne.jp」、ドコモは「@docomo.ne.jp」だ。auのアドレスは初期状態でMMS(後述)として設定されているため、メールアプリで使う場合は別途設定が必要になる。
メールアプリはこのほかにも、インターネットサービスプロバイダー(ISP)やフリーメールサービスのメールアドレス(アカウント)も登録して使うことができる。
SMSとMMSを送受信する「メッセージ」アプリ
「メッセージ」アプリは、自分と相手のやりとりを吹き出しに表示して、チャット形式でコミュニケーションするアプリだ。利用できるのはSMSとMMS、そしてiMessageの3つだ。
SMSは宛先が電話番号で、テキストと一部の絵文字のみの短文を送受信できる。auとソフトバンクの場合、プランによって同一キャリア内であれば無料で送受信できるが、他キャリア宛の送信は1通3.15円がかかる。ただし、ドコモの場合は同一キャリア間でも1通3.15円がかかる。受信は無料だ。電話番号宛てに送受信するため、3G/4G通信がオンの状態でないと利用できない。
MMSはキャリアのメールアドレスを用いるもので、テキストに加えて画像やファイルなどを送ることができる。なお、MMSが利用できるのはauとソフトバンクのみで、ドコモでは利用できない。メールアドレスはauが「@ezweb.ne.jp」、ソフトバンクが「@softbank.ne.jp」だ。auはメールアプリとメッセージアプリで同じアドレスを利用できるが、ソフトバンクはアプリごとに異なるアドレスを利用する。MMSの送受信はWi-Fi通信を使っても可能だが、3G/4G通信がオンになっている必要がある。
iOS端末同士で送受信できる無料の「iMessage」も「メッセージ」で利用可能
「メッセージ」アプリではiMessageというサービスも利用できる。、iMessage はiPhone、iPad、iPod touchなどiOS端末同士のやり取りに特化したAppleの無料メッセージサービスだ。Wi-Fi通信のみでも利用でき、3G/4G通信はパケット通信料がかかる(パケット定額サービスの対象)。電話番号かメールアドレスを指定して送信するが、受信側がiMessageの利用登録をしていない場合は、代わりに自動でSMSかMMSとしてメッセージが送信される。
吹き出しは青色で表示され、テキストだけでなく、写真データも送れる。また、送り先の相手がメッセージを開封したかどうかや、相手がメッセージを入力中であることなどが確認できる機能がある。iOS端末間でメッセージの履歴を同期できるので、複数の端末を持っている人には便利だ。ただし、iMessageを利用するには事前に設定が必要となる。詳しい設定方法については次回説明する。対応機種はiOS 5以降搭載の端末とMac OS X 10.8以降を搭載したMacだ。
メール、SMS、MMS、iMessageの違いは以下の通りだ。
Eメール | SMS | MMS | iMessage | |
---|---|---|---|---|
設定 | 必要 | 不要 | ソフトバンク、KDDIとも必要。ドコモは使用不可 | 必要 |
ファイル添付 | ○(Excel、Word、PDFなどのファイル形式のものは閲覧のみ可) | × | ○(ファイル形式のものは非対応) | ○ |
宛先 | メールアドレス | 電話番号 | メールアドレス | 電話番号もしくはメールアドレス(メールアドレスを使う場合は、Apple ID経由での登録が必要) |
通信方法 | 3G/4G/Wi-Fi | 3G | 3G/4G | 3G/4G/Wi-Fi |
使用アプリ | メール | メッセージ | メッセージ | メッセージ |
各アプリについて、基本的な使い方は全キャリア共通だが、それぞれ送受信可能ファイルの容量上限や、メール保存ボックスの容量など、細かな点が異なる。次に、キャリア別の違いを見ていこう。
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