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ドコモ関西、南海トラフ巨大地震を想定した災害対策を完了――基地局の基盤を強化
NTTドコモ関西支社は、南海トラフ巨大地震で想定される被災エリアで基地局の基盤強化を実施。有事の際の通信確保を可能とした。
NTTドコモ関西支社は3月23日、南海トラフ巨大地震を想定した災害対策の完了を発表した。
南海トラフ巨大地震が発生した際、津波などの浸水被害で基地局の伝送路が断線して電力供給が途絶え、通信が確保できない状況が想定される。そのため直接的な被害を受けないとされる大阪府5局、兵庫県16局、和歌山県14局、計35の基地局の基盤を強化し、有事の際も約96%のユーザーの通信を確保できるようにした。
内容は、津波などで有線(光回線)の伝送路が流され断線しても、無線(マイクロ回線)で通信を確保する「伝送路の二重化」、電力供給が途絶えても大容量の燃料電池を設置して3日間の通信を確保する「通信用補助電源の長時間化」、周辺基地局の電波の発射角度を遠隔でコントロールする「遠隔からのエリアコントロール」の3つ。災害対策は3月20日に完了している。
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