Photokina 2006
プラスチックより堅い木製デジカメ
Photokinaのオリンパスブースでは、木材を独自技術で加工してコンパクトデジカメのボディに応用する技術展示が行われている。
同社がカメラ製品の外装・筐体などで培った高度な金型加工技術を生かして、木材の三次元圧縮成形加工技術を開発。Photokina直前の25日に技術発表を行ったもの。Photokina会場では、木材がデジカメボディに至るまでの加工工程を5段階に分けて展示していた。
デジカメのような電子機器の外装・筐体に適用するためには、可能な限りの薄さと硬度を両立させなければならない。現在はポリカーボネイト樹脂やABS樹脂といったエンジニアプラスチックが広く採用されているが、アルミニウムやステンレス、最近ではチタンなどレアメタルを使って“こだわりのボディ質感”を追求する流れもあわられている。
比重が軽くて薄板加工が難しい木材は、本来電子機器の外装・筐体には非常に使いづらい素材だ。だが今回、同社が開発した三次元圧縮成形加工技術により、比重約0.4~0.5のヒノキ材を比重約1.0超(約2.5倍超圧縮)まで変化させることで、電子機器の外装・筐体に適用可能な「薄さ」とエンジニアプラスチックを超える「硬度」を達成したという。
「当社のガラス非球面レンズを作る技術を応用している。熱の加減で色の濃さが変わり、高温・高圧でプレスすることで地のままでも光沢のある表面加工が施される。当社のガラス非球面レンズの金型自体が非常になめらかなので、そのなめらかさがそのまま木の表面に反映される。その結果、磨きこんだかのような素晴らしい光沢のある木目調のボディができあがる」(同社のPhotokinaブース担当者)
加工工程としてはプレスするだけなので、機械による作業となる。一見手作業のようなこだわりの木製ボディが、意外と簡単にできる可能性が出てきたのだ。
とはいえ、エンジニアプラスチックと比べるとはるかに製作工程は多く、歩留まりの問題もあり現時点ではかなりの高コストになることから、すぐに実用化は難しいとのこと。
「加工により比重が1.2ぐらいと木材が水に沈むようになる。実際に手に持つとズッシリと重量感があり、光沢のある木目の質感とあいまって“こだわりのモノ作り”を具現化する手段としては最適。商品化にはまだハードルが高いが、個人的にも実現してもらいたい技術」(ブース担当者)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
4
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
7
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
8
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
9
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
10
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR