麻倉怜士のデジタル閻魔帳
“スマートテレビ”とは何か――「2011 International CES」総括(1)(2/3 ページ)
麻倉氏: 従来のIPTVは、基本的にビデオ・オン・デマンドでした。パナソニックのVIERAシリーズに「YouTube」を視聴する機能が入っていたように、ネットワーク動画配信サービスを利用できるテレビであり、見たい番組を見るためのものといえます。
一方のスマートテレビというのは、昨年あたりからサムスンやLGエレクトロニクスといった韓国勢が言い出した概念です。まとめてみますと、
- 従来のパッシブメディアの放送はもちろん受信。さらにブロードバンドに常時接続する機能を持つ
- 映像・音楽配信サイトからストリーミングでオンデマンドにてコンテンツを受信、再生できる
- ゲームやユーティリティーなどのアプリケーションをダウンロードして、実行できる
- SNSの通信機能がある
- リモコンは、タッチスクリーンが基本。汎用のiPhoneや特定のリモコン(タブレット端末など)が用意される
といったところです。
現在、lean forward型の象徴的な存在といえるのが、「Google TV」でしょう。パソコンと同じ検索画面がテレビに表示され、キーボードで入力できます。それだけではなく、例えばある映画を見たいと思って検索すると、IP伝送の動画配信サービスとCATVの番組表からとってきた情報が同じ画面に並びます。あらゆるメディアを横断したコンテンツ一覧を扱えるようになるのです。
Google TVプラットフォームを採用した初のテレビ「Sony Internet TV」を北米で発売したソニーは、当初、若いユーザー層に照準を合わせていたそうです。しかし、実際にはビジネスマンや中高年層も多くユーザーになっています。最近は米国のビジネスマンが夕食と家族との団らんを終えた後、リビングルームで仕事をするといったケースも多いそうです。彼らはキーボードを使ってコミュニケーションをとることが常態化しているため、lean forward型テレビを受け入れやすいのでしょう。
パナソニックも“Smart VIERA”という呼び方でスマートテレビを発表しました。あわせて、従来の「VIERA CAST」を大幅に拡張したクラウドサービス「VIERA Connect」をリリースし、タブレット端末「VIERA Tablet」から直接利用できるようにしています(→パナソニックブースで「VIERA Tablet」に触ってみた)。
パナソニック ノースアメリカの北島嗣郎社長に話を聞く機会があったので、なぜ「VIERA CAST」ではいけないのかと尋ねたところ、「サービス名が表に出ていた」ことを挙げました。つまり、「Picasa」や「YouTube」といったアイコンは消費者に受けない。YouTubeに行ってお目当ての動画を探すより、例えばサッカー好きの人にとっては、テレビ画面にサッカーのアイコンがあったほうがいい。コンテンツが主体にならないといけない、ということです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
6
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
7
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
8
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
9
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
-
10
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR