「あかつき」軌道投入は「成功期待できる」 予定通りエンジン噴射 「軍艦のように頑丈だった」(2/3 ページ)
あかつきは「軍艦のように頑丈」
あかつきは満身創痍だった。既に設計寿命を超えている上、当初予定より太陽に近い軌道を回ったため長時間太陽熱にさらされ、機体の劣化が進んでいることも心配されていた。だが今回、20分間のエンジン噴射を乗り切った。
今、あかつきに声をかけるとしたら――そんな質問を受けた中村氏は、「意外と頑丈だったね」と笑顔で答える。「こんなに堅牢な、軍艦のような探査機だとは思っていなかった。どこもほとんど壊れていないかった」。
成功の背景には、チームメンバーの「想像力」があったと話す。「リスク管理は想像力だと思う。チームメンバーが非常に想像力をはたらかせ、確率が小さいが、もしかしたら起こるかもしれないことに対処したことが今回につながった。抜けもあるはずだが、そこには幸い引っかからなかった」。
「人智を離れてラッキーだった」
この5年間は「長かった」と振り返る。5年という時間の長さだけでなく、金星探査で日本が役割を果たしていないことに「忸怩(じくじ)たる重いがあった」という。「日本は惑星探査のノウハウがなく、一回失敗してみないと次のステップには進めないというのがやってみた実感。日本の技術というアドバンテージはあるが、一歩一歩進まないといけない」。
一方で「ラッキーだった」とも。「探査機は一部壊れたが、残りほとんどが無事だったことが人智を離れてラッキーだった。(2010年の軌道投入時に)メインエンジンを吹いたのが2分間だったことも、探査機が生きてる間に金星に会合できるチャンスになった。8分間や6分間だったら、(金星に再会合できるまで)もっと長かったかもしれない。千載一遇のチャンスをものにした工学チームの力を感じた」。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
2
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
3
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
4
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
5
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
6
「楽天ドライブ」に不正アクセス 保存したデータなど1.5万アカウント分が取得・閲覧のおそれ
-
7
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
-
8
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
-
9
「能動的サイバー防御」きょう開始 警察・自衛隊などが攻撃元サーバを無害化 高市首相も狙いを説明
-
10
Xの「いいね」長押しで1ドル送金 マスク氏が“投げ銭”機能を予告
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR