「研究室が沸き立った」――AIが作詞、アイドル新曲ができるまで 電通大教授に聞く(3/5 ページ)
もう1つ、要となったのが(2)単語と色を関連付ける技術。例えば「桜」という単語からは「ピンク」――というように、人間が単語ごとに想起する色を作り出す。「人工知能」は「灰色」など、もともと決まった色がない言葉でもイメージできるという。
なぜそんなことが可能なのか。この仕組みは、約1000語の色のイメージを、約100人の被験者にアンケートした結果を基にしている。例えば「バラ」から赤をイメージした人が20人いれば想起確率は20%、白をイメージした人が10人いれば想起確率は10%というように、1つの単語ごとに、全ての色の想起確率を算出している。
しかし、これだと取得できるデータは約1000語と限界がある。そこで、例えば「桜」と「春」は同じ文章中に使われる傾向があるので、同じ「ピンク」を想起する確率が高い――というように、実験をしていない単語の色を類推できるようにした。そのために、AIには著作権フリーの文章を大量に読み込ませたという。
ここまで説明した(1)オノマトペ→質感・色、(2)単語→色の変換プロセスを、歌詞づくりでは“逆転”。月野もあさんらが描いた絵の色→オノマトペと単語を生成し、歌詞にすることにした。
坂本教授は「歌詞を作るポイントは、音符に乗らなければならないこと」とも話す。今回作った「電☆アドベンチャー」は、仮面女子の「超☆アドベンチャー」が原曲。元の歌詞と文字数が同じになるように、生成した言葉をAIが自動的に当てはめたという。
歌詞の当てはめは、AIがほぼ全自動で行ったという。「特許出願中のため、詳しい内容は明かせないが、人間が置き換えたり並べ換えたりしている部分はない。どうしてもNGになった部分だけは、AIが再び言葉を探索し当てはめている」(坂本教授)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
2
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
3
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
4
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
5
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
6
ジョーシンへの不正アクセス、最大623万件漏えいか 運転免許証2件・マイナカード1件なども
-
7
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
-
8
タイムズカー流出で顧客らが損害賠償求め運営会社提訴へ サイト開設の弁護士が記者会見
-
9
Xの「いいね」長押しで1ドル送金 マスク氏が“投げ銭”機能を予告
-
10
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR