「好き嫌い.com」ってどんなサイト? 運営は個人、国が情プラ法で指定した“好感度掲示板”を開いてみた(2/2 ページ)

誹謗中傷の温床との指摘、法的紛争も

 二択の評価軸と匿名のコメント欄という組み合わせから、好き嫌い.comには誹謗(ひぼう)中傷の温床だという指摘が続いてきた。2022年7月には、YouTuberのHIKAKINさんが自身の動画でサイトを取り上げ、タレント側から見れば「地獄みたいなサイト」だと語っている。動画のサムネイルには、当時の自身の結果として「嫌い派:51.98%」の表示を掲げた。

HIKAKINさんが2022年7月に公開した動画のサムネイル(出典:HikakinTVより)

 法的措置に踏み切った例もある。eスポーツチームのZETA DIVISIONは24年3月、所属していたストリーマー関優太さんと家族への殺害予告が好き嫌い.comにあったとして、発信者情報開示請求で投稿者の情報開示を受けたと報告。25年10月には、民事訴訟を経てこの人物との和解が成立したと公表した。

ZETA DIVISIONが2024年3月に公開した発表(出典:ZETA DIVISION公式サイトより)

 VTuberグループのぶいすぽっ!も同月、誹謗中傷対策委員会の活動報告で、開示請求などの対象として5ちゃんねるとともに好き嫌い.comを名指ししている。

運営者は事務局名とメールアドレスのみ、指定で何が変わるか

 一方、サイトが明かす運営者の情報は限られる。「このサイトについて」に載るのは「好き嫌い.com運営事務局」という名称と問い合わせ用のメールアドレス、利用規約へのリンクだけで、法人格や住所は見当たらない。

総務省が8月31日に公開した報道資料。指定事業者の一覧に「個人/好き嫌い.com」と記す(出典:総務省より)

 冒頭で触れた総務省の指定は、平均月間発信者数1000万人以上などを要件とする。好き嫌い.comの利用者数は非公表だが、総務省はこの基準を満たすと判断したことになる。指定を受けた運営者は、権利侵害を訴える削除の申し出に原則7日以内で対応を判断し、結果を申し出た人へ通知しなければならない。削除基準の策定と公表、専門知識を持つ「侵害情報調査専門員」の選任も求められる。削除した件数としなかった件数などの運用状況についても、今後は定期的に公表する義務が生じる。

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