小寺信良のIT大作戦

「Meta VR Glasses」で見えてきた、コンピューターディスプレイの未来(3/4 ページ)

 2つ目は、姿勢が楽なことだ。一般のディスプレイの場合は、その画面位置に合わせて体を起こしたり首を上げたり、ある程度姿勢を固定する必要があるが、ARディスプレイは頭の向きに合わせて画面がついてくるので、ヘッドレストに頭をあずけ、ちょっと上向きの姿勢でも仕事ができる。首や肩のこりが軽減される。

 3つ目は、目の負担の軽減が見込めることである。ARディスプレイは、仮想的に6m先にあるので、視線としてはかなり遠くにあるものを見ていることになる。一方リアルなディスプレイの場合は、せいぜい50cmぐらいの位置を見ているので、かなり近くを見続けることになる。

 この差は、長時間の作業となると意外にバカにできない。これまでPC作業を長時間続けると、目がぼやけたりしてうまく文字が見えなくなるため、定期的に目を休める必要があったが、今のところARディスプレイではそうしたことが起こらない。ARディスプレイからPCのディスプレイに切り替えると、「近っ!」となる。

 これらのことを考えると、ARにしろVRにしろメガネ型ディスプレイというのは、PCの拡張ディスプレイとしては非常に高いポテンシャルを持つ。

 そこでMeta VR Glassesである。これまでのようにヘッドセットとして全部をひとまとめにするのではなく、ディスプレイ部分と本体部分を分け、ケーブルでつなぐという方法をとった。それゆえに、ディスプレイ部分はメガネのように装着することができ、重量は100g程度となる。本体部分はその辺に置いとけばいいので、動き回る用途でなければ重量は問題にならない。

グラスと本体は専用ケーブルで接続
鼻あても柔らかく、装着感がいい

 先日の体験会では、VRゲームや映画、スポーツなど様々なコンテンツを体験させてもらったが、一番可能性を感じたのがPCの拡張ディスプレイとしての使い方であった。カメラのスルー映像で手元の現実風景を確認しつつ、その上に複数のウインドウが表示される。

空間コンピューティングのイメージ

 文字の視認性もよく、原稿執筆には十分使えそうであった。カメラのスルー映像でもノートPCの画面は確認できる。ただこれは文字を読むというよりは、画像確認程度と考えるべきだろう。

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