「ここから先は残したい」ですぐ録音 AIリング「Vocci」はAIと仕事をする人にちょうどいいデバイスだった(2/3 ページ)

発表会や取材を経て、使いどころが見えてきた

 しばらく使ってみて、Vocciが特に向いていそうだと思ったのは、イベント参加、講演、発表会、カンファレンス、取材のような場面です。こうした場では、話を聞いている最中にスマートフォンに目を落とすより、登壇者の声や会場の空気に集中したい。必要な場面で録音を始め、終わった後で内容を振り返ればいい。Vocciはこの流れに自然に入ります。

Vocciの日本上陸発表会の様子

 約1時間の録音を行ったところ、リングからアプリ、アプリからクラウドへの送信、クラウド側での文字起こし・要約処理まで、合計で約10分かかりました。このため、リアルタイムで議事録を見ながら会議を進めるといった使い方には向きません。

 ただ、イベントや発表会なら話は変わります。セッションが終わった後に会場を移動する、次の登壇まで少し休憩する、といった時間は必ずあります。そう考えると、1時間近い会話を録音してから約10分で扱える状態になるのは、十分に現実的な時間でした。

 Vocciの面白さは、ここにあります。会話の最中に画面で議事録を追い続けるのではなく、リングで記録しておき、終わった後にAIへ渡す。録音、文字起こし、要約、次のアクションという流れを、後から自分のペースで辿るための製品です。

 記録から作られた要約をMarkdownファイルとして扱えるのもいいところです。Markdownなら、記事の下書きに貼る、取材メモとして保存する、テキストエディタで見直す、別のAIへ渡す、といった次の作業へ移りやすくなります。例えばChatGPTやClaudeなどのAIへ渡し、会話内容をToDoやGoogleカレンダーに追加するといったこともできます。録音したままアプリの中に閉じ込められない点は、書き手にとって大事です。

アプリ内で表示されたメモ

 アプリからは、作成したテキストファイルをGoogle Driveへアップロードする導線も確認できました。ファイルをいったんDriveに置き、普段の執筆環境やほかのツールで続きを扱う。この流れが最初から用意されているなら、イベント後の仕事にもつなげやすいはずです。

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この記事の著者

いしたにまさき
いしたにまさき

ブロガー、ライター、アドバイザー、プロダクトデザイナー。2011年アルファブロガー・アワード受賞。ひらくPCバッグシリーズのデザインにて、2016年グッドデザイン賞受賞。

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