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“見た目”でオフィス文書を検索 富士通研が新システム

» 2004年04月08日 17時53分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は4月7日、デジタル文書の“見た目”を手がかりに検索できるオフィス文書共有支援システムを開発したと発表した。文書内の図やレイアウトといった実際の見た目から検索でき、膨大なデジタル文書の活用が容易になるとしている。

 新システムはデジタル文書を自動的に収集し、仮想3D空間に一覧表示する。ユーザーは見た目の印象を手がかりに、仮想空間から文書を選んで閲覧する。文書内に使われている色やレイアウトの特徴を元に、見た目が似たページ同士が近くに集まるように配置されるため、探しやすいという。

 文書は特定の共有フォルダなどに保存すると自動的にデータベースに登録してくれるため、煩雑な登録作業が不要だ。

 オフィス文書のデジタル化は進んでいるが、再利用するにはタイトルやキーワードをデータベースに登録する必要があり、手間がかかるため共有は進んでいないのが現状。新システムなら、ユーザーがキーワードを覚えていなくても見た目の印象さえ残っていれば検索が可能。同社によると、従来の検索方法に比べ5分の1以下の時間で対象文書を探すことができたという。

 同社内で新システムの試験運用を行い、有効性を評価した上で年末ごろの製品化を目指している。

 新システムは、同社が開発した「情報を眺めて選ぶクロスメディア検索技術」を応用した。同技術を活用し、シーン検索システムや不正画像検出技術なども開発している。

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