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FTC、「Rambus追及」継続へ

» 2004年04月27日 08時29分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米連邦取引委員会(FTC)は、FTC審判官が今年2月に下したRambusに有利な判決に異議を唱えていく方針だ。FTC弁護士は今月に入り、審判官の判決を不服とする上訴の書類を提出。先週、それについて説明を行い、「Rambusはメモリ標準化組織に対する詐欺的行為の結果として最高30億ドルの収益を上げた」との見方を示した。

 FTCは、米国議会の監督下にあって不正競争や不正事業慣行の容疑を追及する独立行政機関。FTC審判官は、独立した立場でFTCのために判断を下している。FTC審判官の判断に異議が出た場合は、FTCが全会で判断を出す。全会判断にも異議申し立てが起きた場合は、米連邦裁判所で争われることになる。

 この一件では、次の段階として、RambusがSDRAMとDDR SDRAMの特許取得という「排他的手段」で不法に独占力を得たとする申し立てについて、FTCが全会で、審理を行うか否かを決めることになる。

 Rambus側は、JEDECで標準化の討議が行われる以前から、Micronや日立など業界内の数社に対して自社特許保有技術を開示していたと主張。また、JEDECは何を標準化委員会に開示すべきかを明確に規定していなかったとしている。

 RambusがInfineonを相手に起こした別の訴訟では、連邦控訴裁がRambus側の主張を支持しているが、FTCとほかのSDRAMメーカーは、Rambusの主張に反発を続けている。

 FTCは上訴の書類の中で次のように述べている。「Rambusは、開かれた市場で勝利するのではなくJEDEC標準を詐欺的に占領することによって独占力を得ており、特許使用料として、詰まるところ消費者から、10〜30億ドルの収益を上げている」

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