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» 2004年05月21日 10時06分 UPDATE

自信を強めるIBM、「SCOに証拠なし、略式判決を」

米IBMは、SCOの著作権侵害の申し立てにはなんら根拠がないと非難。「SCOはIBMによる侵害行為の証拠なるものを大げさに語ってきたが、今や証拠など存在しないことを事実上認めている」と述べている。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 米IBMは、SCO Groupとの訴訟に関連して、ユタ州の米連邦地裁に新たな書類を提出した。SCOの著作権侵害の申し立てにはなんら根拠がないと非難し、判事にSCO側の申し立ての中核部分の棄却を求めている。

 IBMは5月18日提出の同書類で、「SCOはIBMによる侵害行為の証拠なるものを大げさに語ってきたが、今や証拠など存在しないことを事実上認めている」と述べている。

 この書類によると、SCOは訴訟の事実発見プロセスで著作権侵害の証拠を提示できておらず、従って法廷は、SCOに対する略式判決を下すべきだという。

 SCOは2003年3月、UNIX知的財産をめぐってIBMを、不正競争、契約違反、企業秘密横領で提訴。2004年2月に、このうち企業秘密に関する容疑を取り下げ、代わりにUNIX著作権違反の申し立てを加えた。その数週間後、IBMは裁判所に宣言的判決を求め、SCOに対する略式判決への道を開いた。この論争を注視している弁護士たちは、IBM側のこの動きを、同社が自信を強めていることの表れと受け止めている。

 シカゴの法律事務所Kirkland Ellisのジェフ・ノーマン弁護士によると、IBMが宣言的判決を求めたのは、SCOには主張を裏付ける証拠がないと見なしているため。また、SCOの訴訟の中核は著作権侵害の部分であるため、IBMが今週、略式判決に向けて提出した書類は、数カ月程度でこの論争の中核部分にけりがつく可能性を示唆するものだと指摘する。

 「IBMは『SCOの主張は法的に弱すぎて、道理をわきまえた陪審がSCOの味方をすることなどあり得ない』と言いたいのだ。かなりの自信がなければ、こうした申し立てをすることはまずない」(ノーマン氏)

 一方、ボストンの法律事務所Testa, Hurwitz & Thibeaultのデビッド・バイアー弁護士は、IBMが今週提出した書類によって、SCO側は、著作権侵害のもっと動かし難い証拠を提出する必要に迫られるのではと述べている。「これは法廷の目を、提訴の日からずっと論争が続いている証拠をめぐる疑問点へと向けさせるための新たな手段だ。SCOが適切に対応しないと、訴訟は棄却される可能性がある」と同氏。

 SCO広報担当のブレーク・ストーウェル氏によると、SCOは自社の主張を裏付ける証拠を、さらに提出することになるだろうという。IBMは4月19日に、AIXとDynixの232種類のバージョンのソースコードと、内部文書、幹部メモを提出済みだが、ストーウェル氏は、「当社の弁護士はまだIBMから提出された証拠資料を検討中だ」とした上で、「当社の主張を裏付ける証拠はまだほかにもあるとの自信を持っている」と語った。

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