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» 2004年09月08日 23時19分 公開

速球投手Intelが覚えた変化球(1/3 ページ)

「IDF Fall 2004」が開幕した。コンピューティングを取り巻く技術をマーケティング戦略の中心に据えるIntelは、プロセッサ関連ではマルチコアとその周辺技術を前面に押し出しているのだが……。

[本田雅一,ITmedia]

 Intelの開発者向け会議「Intel Developers Forum Fall 2004」が、9月7日に米サンフランシスコのモスコーニ・カンファレンスセンターで始まった。Intelは今年「T's」という標語を掲げてマーケティング戦略を進めている。T'sとはセキュリティ、バーチャライゼーション、メモリ拡張性など、コンピューティングを取り巻くさまざまなテクノロジーの事を表している。

 そのうちのひとつ、「Vanderpool Technology」(VT:クライアントPC用コンピュータの仮想化技術)と「Silvervale Technology」(ST:VTのサーバ版技術)や、数々の新世代アプリケーションの実現するための技術として、マルチコアプロセッサのソリューションについて、Intel COO兼社長のポール・オッテリーニ氏はIDFの基調講演でデモンストレーションを行った。

 デモでは企業向けアプリケーション、個人向けアプリケーション、エンジニアリング用Linuxアプリケーション、そして管理者向けツールを、1台のPCのそれぞれ独立したパーティションで動作させるというデモである。もっとも、Intelは現時点で、デスクトップPC向けのマルチコアチップを披露できているわけではなく、VTのデモを行える段階ではない。あくまでもコンセプトである。IntelはVTを2006年ぐらい、おそらくはLonghornとともに提供するとしており、それに先だって2005年にはデュアルコアプロセッサを展開する予定である。

「SGI Altix 3000」 Montecitoのデモで使われたsgiのItanium 2サーバAltix 3000

 しかし、企業向けに関しては初めてのシリコンがデモンストレーションされた。オッテリーニ氏がデモしたのは17億トランジスタを集積した「Montecito」(次世代Itanium 2)で、SGIの4プロセッサマシン上で動作させていた。Montecitoは1つのプロセッサコアで2つのスレッドをHyperThreadingで実行可能で、さらに2個のコアをひとつのダイに実装している。このため、1つのチップでは4個のスレッドが実行可能となり、4つのMontecitoを搭載したシステム上では16のスレッドが同時並行で動作する。その様は、なかなかの圧巻だ。

Montecitoのデモ Montecito×4プロセッサのマシン上で16スレッドが動作する様子

 マルチコアのデモは、既にAMDが4個のデュアルコアOpteronをデモしたばかりだが、Intel製プロセッサでは初めてとなる。オッテリーニ氏は「2005年にはデスクトップ、サーバ、モバイルなど主要なセグメントすべてにマルチコアプロセッサを投入。2006年には普及フェーズに持ち込む」という計画を発表した。

 2006年に出荷されるデスクトップPCの40%以上、モバイルPCの70%以上がデュアルコア、サーバに至っては85%がデュアルコアもしくはマルチコアにするというのだから、かなりアグレッシブだ。しかし、この目標を達成するためには、価格面でも相当に安価にしなければならないだろう。

マルチコア化を強力に進める マルチコア化を強力にドライブするIntel
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