速球投手Intelが覚えた変化球(1/3 ページ)
Intelの開発者向け会議「Intel Developers Forum Fall 2004」が、9月7日に米サンフランシスコのモスコーニ・カンファレンスセンターで始まった。Intelは今年「T's」という標語を掲げてマーケティング戦略を進めている。T'sとはセキュリティ、バーチャライゼーション、メモリ拡張性など、コンピューティングを取り巻くさまざまなテクノロジーの事を表している。
そのうちのひとつ、「Vanderpool Technology」(VT:クライアントPC用コンピュータの仮想化技術)と「Silvervale Technology」(ST:VTのサーバ版技術)や、数々の新世代アプリケーションの実現するための技術として、マルチコアプロセッサのソリューションについて、Intel COO兼社長のポール・オッテリーニ氏はIDFの基調講演でデモンストレーションを行った。
デモでは企業向けアプリケーション、個人向けアプリケーション、エンジニアリング用Linuxアプリケーション、そして管理者向けツールを、1台のPCのそれぞれ独立したパーティションで動作させるというデモである。もっとも、Intelは現時点で、デスクトップPC向けのマルチコアチップを披露できているわけではなく、VTのデモを行える段階ではない。あくまでもコンセプトである。IntelはVTを2006年ぐらい、おそらくはLonghornとともに提供するとしており、それに先だって2005年にはデュアルコアプロセッサを展開する予定である。
しかし、企業向けに関しては初めてのシリコンがデモンストレーションされた。オッテリーニ氏がデモしたのは17億トランジスタを集積した「Montecito」(次世代Itanium 2)で、SGIの4プロセッサマシン上で動作させていた。Montecitoは1つのプロセッサコアで2つのスレッドをHyperThreadingで実行可能で、さらに2個のコアをひとつのダイに実装している。このため、1つのチップでは4個のスレッドが実行可能となり、4つのMontecitoを搭載したシステム上では16のスレッドが同時並行で動作する。その様は、なかなかの圧巻だ。
マルチコアのデモは、既にAMDが4個のデュアルコアOpteronをデモしたばかりだが、Intel製プロセッサでは初めてとなる。オッテリーニ氏は「2005年にはデスクトップ、サーバ、モバイルなど主要なセグメントすべてにマルチコアプロセッサを投入。2006年には普及フェーズに持ち込む」という計画を発表した。
2006年に出荷されるデスクトップPCの40%以上、モバイルPCの70%以上がデュアルコア、サーバに至っては85%がデュアルコアもしくはマルチコアにするというのだから、かなりアグレッシブだ。しかし、この目標を達成するためには、価格面でも相当に安価にしなければならないだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Google、「Googlebook」の予約受付開始 899ドル(約14万円)から
-
2
Amazon、MetaのAIエージェント「Muse」による代理購入をブロック Shopifyは全店舗で対応へ
-
3
新作「鬼武者」にハマったマンガ家が熱弁する、他とは違う“パリィ”の魅力とは?
-
4
経営「AIでラクして早く帰って」→社員「帰らない」 工数最大9割減のDeNAも悩むAI効率化の壁
-
5
今度は“ディスプレイなし”のAIグラス、「Rokid Ai Glasses Style」を試す
-
6
SpaceXAI、「Grok 4.7」発表 コーディングと知識労働向けで同社最高性能、価格は据え置き
-
7
“自動で耳コピ”アプリ、ヤマハが無料公開 音源読み込み→3分でピアノ譜に
-
8
肖像画をChatGPTに読み込ませて出力→加工して納品 委託先による著作権侵害で、小学館「サライ.jp」が謝罪
-
9
YouTube、収益化基準を2027年に大幅引き上げへ 新規参加条件が従来の2倍に
-
10
Googleの「Gemini」も能力テスト中に実在企業3社に侵入──WSJ報道
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR