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PeopleSoftのコンウェイ氏、断固たる調子崩さず

» 2004年09月22日 07時34分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米PeopleSoftのユーザーカンファレンス、PeopleSoft Connect 2004では、Oracleの執拗な敵対的買収に対してPeopleSoftがどう出るかに聴衆1万5000人の関心が集まる中、クレイグ・コンウェイCEOが9月21日の開幕基調講演でこの問題について切り出した。

 「終わることがなさそうに思える悪夢を見たことがあるだろうか」。コンウェイ氏はこう問いかけ、顧客を中心とする聴衆の拍手を誘った。依然としてOracleを食い止めている障壁を同氏が列挙し、買収阻止を目的とした米司法省の訴えが法廷で退けられたからといって「PeopleSoftがOracleに買収されることにはならない」と語ると、拍手は喝采に変わった。

 コンウェイ氏はOracle関連の発言を手短かにとどめたが、15カ月に及ぶOracleの敵対的買収キャンペーンの間、PeopleSoftが一環して保ってきた断固たる調子を貫いた。OracleはPeopleSoft株主からの株式公開買い付けを提案しており、現在の総額は77億ドルに上る。

 「PeopleSoftにとって、決意が試される1年だった。リソースを消費した1年だった。しかしわれわれはひるまなかったし、今後も決してひるむことはない」とコンウェイ氏は語りかけた。

 同氏は講演を通じて感情に訴え、PeopleSoft創設者で会長のデビッド・ダフィールド氏に敬意を表して誕生祝いの言葉を述べた。後には11歳の息子の私立学校受験の話を持ち出し、自分の人生でOracle以外のもう一つの大きなストレスだと語って笑いを誘った。

 講演の大部分は、PeopleSoftの過去1年の成果に焦点が当てられた。J.D. Edwardsの合併は成功を収めたと言い、PeopleSoftが主力とするエンタープライズ製品およびJ.D. Edwardsから引き継いだEnterpriseOneとWorldシリーズの一連のアップデートについて紹介した。

 また、この日発表されたIBMとの提携についても説明、両社間で過去最も深い営業・開発関連の提携だと述べている。

 PeopleSoftの苦境をよそに堅調な売上を上げているSAPをたたくことも忘れなかった。SAPのミドルウェア戦略NetWeaverは同社ソフトの設計上の弱点をごまかそうとするものにすぎないと批判。競合するIBMのWebSphereの方が「はるかに成熟していて信頼を獲得済み」だと述べている。

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