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米大統領戦、ネット広告は活用されず

» 2004年10月05日 08時05分 公開
[ITmedia]

 テレビでは連日ブッシュ、ケリー両氏のCMが流れている米大統領戦だが、広告媒体としてのインターネットは事実上無視されているという報告書を非営利団体のPew Internet and American Life Projectが10月3日発表した。

 調査はEvaliant Media Resourcesが実施、2000以上の商用Webサイトを毎日モニタして大統領戦関連の広告を分析した。

 それによると、今年1月から8月にかけ、大統領戦のテレビCMに費やされた額は3億3000万ドルに上ったのに対し、オンライン広告への出費は100分の1にも満たない266万ドルにとどまった。オンライン広告出費はケリー候補が130万ドルと、ブッシュ大統領の41万9000ドルに比べて3倍あまりとなっている。

 両氏とも広告掲載はニュースサイトが中心で、「オールドメディア」のオンライン版が好まれる傾向だという。広告の主目的は資金集めで、25〜50ドルの寄付を募るのが一般的。ボランティアを募ったり候補者の主張のみを盛り込んだものはごくわずかで、イベントへの参加を呼びかけるものは見当たらなかった。

 オンライン広告を活用すれば、まだどちらに投票するか決めていない新たな層に到達できるのに、積極的に利用されていないのはある意味驚くべきことだと報告書は指摘。「積極的なオンライン広告にはそれだけの価値があるということが、まだあまり深く信じられていない」と報告している。

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