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2004年の世界半導体市場、下期減速も23%増

» 2004年12月22日 08時54分 公開
[ITmedia]

 市場調査会社の米Gartnerが12月21日発表した速報値によると、2004年の世界半導体売り上げは、前年比23%増の2180億ドルに達する見通しだ。しかし、年後半、半導体市場は大きく減速したという。

 「半導体市場で2004年の最後の数カ月間に突然起きた減速は、メーカー各社が在庫の増加に過敏になったことが原因」とGartnerのアナリスト、ジェラルド・バンホイ氏は説明する。「各社は、2001年に起きたような在庫のだぶつきによる市場崩壊を繰り返すまいと、今回は迅速かつ断固たる対応を取って生産量を縮小した」という。

 2004年の世界半導体売り上げの首位はIntel。マイクロプロセッサを強みとする同社は過去13年間にわたって首位を保っているが、前年比の売り上げ伸び率は12.6%と、上位10社の中では下から2番目。

 市場第2位も昨年と変わらずSamsung Electronicsだが、同社は49%増という、10社中最高の売り上げ伸び率を記録。同社はDRAMおよびNANDフラッシュメモリ市場に強く、液晶ディスプレイとドライバチップ、デジタル家電用マイクロプロセッサでも大きな勢力を誇っている。

 市場第3位はTexas Instruments(TI)。無線通信用半導体とASIC製品が好調で、前年の4位から順位を一つ上げた。前年3位のルネサステクノロジは5位に順位を落とした。売り上げの伸びは11.5%と10社中最下位。

 市場第4位はDRAMに強い欧州のInfineon Technologiesで、前年の7位から順位を上げ、同じ欧州のSTMicroelectronics(前年6位、今年7位)をしのいでいる。

 地域別では、アジア太平洋市場の伸びが最も大きく34.6%の売り上げ増。欧州、中東、アフリカ(EMEA)市場は19.8%増、南北アメリカ市場は16%増、日本市場は14.6%増。

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