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» 2005年05月12日 23時38分 公開

真剣に将来を考えるLenovo (2/2)

[John G. Spooner,eWEEK]
eWEEK
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 Lenovoの前に立ちはだかるのが、DellおよびHewlett-Packardという2社の巨大コンピュータメーカーだ。

 テキサス州ラウンドロックを本拠とするDellは、Lenovoの計画の機先を制する考えだ。Reutersが5月11日に報じたところによると、同社はLenovoのお膝元の市場である中国で低価格PCの拡販を進めているようだ(関連記事)

 「Lenovoは勝負を避けて通ることはできない。しかし彼らが市場に登場するときは、力強く乗り込んでくるだろう」とフィアリング氏は話す。

 しかしLenovoというブランドがどう認知されるかはまだ未知数だ。

新たなキャンペーンで名前を売り込み

 Lenovoは自己紹介を始めた。同社は新しいWebサイトを立ち上げるとともに、Lenovoという社名を紹介する宣伝キャンペーンで、古くからのIBMの広告会社であるOgilvy & Matherと契約した。

 印刷物に掲載する広告も今週から開始した。同社のアドバーニ氏によると、デザインと顧客サービスを重視するグローバル企業としてLenovoを認知させるのが狙いだという。

 しかしLenovoが自社の名前をどのように製品レベルに適用するかについては、まだ検討中だという(これは、同社が新たな市場に新製品をどのような形で投入するかにも関係する)。

 アドバーニ氏によると、Lenovoでは、コンシューマー向けと企業向けに2つのブランドを使用するか、あるいはトヨタが高級車種にLexusというブランドを採用しているように、高級機種と廉価製品で2つのブランドを使い分けるかどうか検討中だとしている。

 IDCのアナリスト、ロジャー・ケイ氏は、「Lenovoは、基本的に現在と同じ製品ラインでThinkという名前をコマーシャルブランドとして強調するとともに、ThinkおよびThinkVantage(PCのセキュリティ/メンテナンスを支援するIBMのアドオンスイート)というブランドを利用してIBM的な高品質を売り物にすべきだ」と指摘する。

 「それからコンシューマー向けのブランドを考え出す必要があるが、これは何でもかまわない。いずれLenovoが基本ブランドになるかもしれない」とケイ氏は話す。

 「非常に単純な言い方をすれば、企業向けにはThinkPadのような感じの黒いマシンを販売し、コンシューマー向けには小売りチャネルまたは直販を通じてシルバー系のマシンを売り、両者の間に重複がないようにすればいい」(同氏)

 Lenovoの製品計画はまだ流動的な状況だ。同社はWebサイト上で2機種の自社デザインのコンピュータをプレビューしているが、サイトでの紹介をあまり深読みしないようにと注意を促している。

 「われわれは製品からスタートするのではなく、市場からスタートするつもりだ。後ろに下がって『どこにビジネスチャンスがあるのだろうか』というところから始めようとしているのだ」とアドバーニ氏は話す。

 しかしLenovoは、米国および欧州のコンシューマー市場に何らかの形で参入する公算が大きい。また、ビジネス市場でも影響力を拡大するものとみられる。

 LenovoはSMB(中小・中堅企業)向けの製品ラインも強化する可能性がある。この市場向けには、まったく新しい製品か、これまで中国内だけで販売されていたマシンが投入されるだろう。

 「われわれはSMB市場でかなり大きな市場シェアを持っており、製品ラインを拡充することによって当社のプレゼンスを強化することができる」とアドバーニ氏は話す。

 「これは極めて自然な路線だが、ここでも一歩下がって市場機会全体の状況を見渡すつもりだ。戦略的な視点で言えば、われわれは焦点を絞り込んだアプローチで臨みたい。われわれが参入する市場で勝ちたいからだ」(同氏)

 「Lenovoはどこに精力を注ぎ込むかについて慎重に構えるだろう」とフィアリング氏は話す。

 「彼らは一大変身を遂げるのではなく、現在のビジネスの論理的延長線上にあるものを追求するつもりだ。新興経済諸国、SMB市場、そしてThinkブランドが価値を持っている市場には巨大なビジネスチャンスが存在する」(同氏)

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