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岩手コスプレ主婦社長の“遊び心”

» 2005年10月24日 15時54分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ある漫画家の作品が、別の漫画家の表現に酷似しているという「2ちゃんねる」上の指摘が発端で、漫画が絶版・回収されたというニュースが今週のトップアクセスだった。「のまネコ」問題に続き、“パクり”に対する2ちゃんねらーの厳しい視点が、現実社会の商品流通に影響を及ぼした。

 2位には岩手のコスプレ主婦社長、畠山さゆりさん(41)に関する記事がランクインした。地元花巻市を拠点に、農業とITに軸足を置いたビジネスを展開しつつ、遊び心も常備。「もっともっと色んな私になってみたい」と“コスプレ欲”もおう盛だ。NHK盛岡でネットを解説する番組に出演していた際は、女医やウェイトレス、ねんねこを来た子守の女性からウサギまで、テーマに合わせて衣装を変えていたという。

 初のDVD作品「尻こだま抜かれ隊」のミニスカートの河童衣装は、母親に頼んで作ってもらった。「普通、38歳の娘に河童の衣装を依頼されたらいろいろ質問してもいいのに、一切聞かなかったですね。ちゃんと帽子もつくってくれて、感謝です」とさゆりさんは振り返る。

 さゆりさんの活動フィールドは、稲刈りから動画配信、イラスト描きまで幅広いが、その端々に遊び心が落ちている。例えば、体験農業を募集する「Welcome TO そべど」のサイトには、「りんごちゃん」を主人公にした、「ガラスの仮面」風の漫画をこっそりと掲載していたり、ストリーミング番組「ガチャダラポン」のWebサイトの奥には、脱力系女子高アニメ「聖★ジョージ学園」が隠れていたりする。

 「無駄なものを生む“余裕感”が大切」――さゆりさんはそう笑い、遊び心だらけのコンテンツを楽しそうに生み続けている。

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