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ビル・ゲイツ氏の法廷証言ビデオがeBayに

» 2005年10月27日 09時50分 公開
[IDG Japan]
IDG

 eBay出品者がシリコンバレーの歴史の断片を売りに出している――1998年に米司法省がMicrosoftに対して独禁法訴訟を起こす直前に録画された、同社の会長兼チーフソフトウェアアーキテクト、ビル・ゲイツ氏の宣誓証言の11枚組DVDだ。

 出品者の説明によると、このDVDには17時間以上の「司法省の数百の質問に対するリハーサルなし、検閲なしのビル・ゲイツの回答」の映像が含まれている。

 「このビデオはビル・ゲイツの精神の奥深くを明らかにする」と説明書きにはある。「彼の発言の中には笑えるものや腹が立つものもあるが、多くの部分は勉強になるだろう。未来のビル・ゲイツを目指すビジネスマンにとってはすばらしい学習や研究の材料であり、Microsoftという大企業を支える人物をこれまでになく明確に理解できる」

 出品者は米アーカンソー州リトルロック在住と記されており、「true-view」というeBayのユーザー名を使っているが、本名はデイブ・ミッチェルという。同氏がeBayでのオークションを知らせるためにメーリングリストに送ったメールで明らかになった。

 「ついにビル・ゲイツの1998年の宣誓証言を収めた11枚組DVDを売りに出すことをお知らせします。これは、Microsoftが違法な独占を宣言される直前に記録されたものです」と同氏はこのメールに書いている。

 このオークションは10月22日から11月1日まで行われる。開始価格は65ドルに設定されており、本稿執筆時にはまだ入札はなかった。

 ビデオ録画されたゲイツ氏の宣誓証言は、独禁法訴訟の際に裁判所で行われた。この証言は、この訴訟を担当した米連邦地裁のトーマス・ペンフィールド・ジャクソン判事の笑いを誘った。当時のメディアの報道によると、このビデオではゲイツ氏は質問を受ける間、非協力的で短気に見え、同氏には不利に見えたという。

 また宣誓証言のビデオはメディアに公開され、メディアの多くがビデオクリップやその一部内容を書き起こしたものをWebサイトに掲載した。今でもビデオクリップはWebのメディアアーカイブで見たり、図書館でハードコピーの形で利用できる。

 ミッチェル氏に取材を求めたが、回答は得られなかった。

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