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» 2005年11月16日 20時42分 UPDATE

ITmediaがIT系出版のメディアセレクトと2月に合併

ITmediaはエンタープライズ分野向けコンテンツの一層の強化を目的に、「ITセレクト2.0」などエンタープライズ向け月刊誌を発行するメディアセレクトと来年2月に合併する。

[佐々木千之,ITmedia]

 アイティメディアとメディアセレクトは、2006年2月1日に合併すると発表した。メディアセレクトはエンタープライズIT分野向け出版事業を手がけており、合併によってエンタープライズ向けオンラインコンテンツの強化・充実を図る。

集合写真 (左から)メディアセレクト加藤副社長、アイティメディア藤村会長、同大槻社長、メディアセレクト松浦社長

 メディアセレクトは2001年創業のエンタープライズ分野専門出版社。マネジメント層向けIT活用誌「月刊ITセレクト2.0」、情報システム担当者・エンジニア向けの「月刊サーバセレクト」、マイクロソフト戦略分析誌「ディレクションズ オン マイクロソフト 日本語版」などの定期雑誌や書籍を刊行している。特に企業の情報戦略に関するコンテンツに強みを持つ。出版不況と言われる中で創業以来5期連続の増収・増益を達成し、2005年5月期で累損も解消したという。

 発表会でメディアセレクトの松浦義幹社長は「これまで出版事業に経営資源を集中させてきた分、オンラインコンテンツでは出遅れたと感じていた」とし、「飛行機(コンテンツ)はあっても滑走路がない、あるいは客を呼び込む空港(サイト)がないという状態だったがITmediaと組むことでそれが得られる」と話した。合併の働きかけは夏前ごろITmedia側が行ったが「ほぼ同時期に外資系企業からも話があったが、ITmediaのほうがより高い相乗効果が得られると判断した」という。

 合併によって、紙媒体事業は継続・強化しつつ、オンラインの新しいエンタープライズメディアとして「ITmedia エグゼクティブ(仮)」を起ち上げる。既存のITmedia エンタープライズがベンダー/インサイダーを対象に技術や製品情報を提供しているのに対して、ITmedia エグゼクティブではユーザー企業向けにIT投資戦略・実績・動向、競争優位に立つためのIT活用などCIO(最高情報責任者)的視点の情報を提供する。

合併後のエンタープライズ・メディア事業 合併後のエンタープライズ・メディア事業

 合併後の存続会社はアイティメディアで、新会社の名称もアイティメディアのまま。既に11月1日にはメディアセレクトの全株を取得して子会社化しており、来年2月1日に登記予定。合併後の社員数は約125人(予定)。新会社は、代表取締役会長に藤村厚夫氏、代表取締役社長に大槻利樹氏、松浦義幹氏は取締役(常勤)に就任の予定。資本金は5億2400万円、主要株主はソフトバンク メディアマーケティング ホールディングス、サンブリッジ、ヤフー。

 アイティメディアは今年3月の合併に際して、初年度(2006年3月期)業績目標として売り上げ18億円、経常利益2億円を掲げていたが、「この数字は十分に達成できる見通しとなった。メディアセレクト合併初年度となる来期(2007年3月期)は売り上げ30億円が目標」(大槻社長)としている。

 アイティメディアの藤村会長は「コンテンツとそれを作り出すスタッフがいればいろいろな展開ができるというのがスタンス。オンラインメディアを中心とした事業をもっともっと研ぎすましていきたい」と話す。また大槻社長は「企業よりの情報に強いメディアセレクトと、ネット上で大きな集客力を持つ当社の強みを合わせることによって、強力なエンタープライズメディア企業が誕生する。日本で真っ先に選択されるエンタープライズメディアになることを目指す」として日経BPへの対抗意識をにじませた。

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