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RSSを占拠するポッドキャスト・ハイジャッカー(2/2 ページ)

» 2005年12月02日 08時48分 公開
[Lisa Vaas,eWEEK]
eWEEK
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 いずれにしても、既存の法律がポッドキャストやRSSなどの最近の技術にどう適用されるかは分からないとボーゲル氏は言う。

 「わたしはかなり前から(知的財産)法を専門としている。新しい技術が登場するたびに少々悩まされている。不正行為だというのは分かるが、法律はそれにどう対応するのか? 法制度では対応に時間がかかり、技術は(法律よりも)速く変化する」(同氏)

 AppleとYahoo!から返答がないのは、これら企業を著作権侵害から保護する法律と関係があるのかもしれないと同氏は語る。

 これら企業がポッドキャスト検索エンジンを作っていることは賞賛されるべきだが、ハイジャックの被害者がこれら企業に連絡を取り、問題を報告し、妥当な期間のうちに解決してもらう方法を提供した方がいいとボーゲル氏は主張している。

 「これらの企業は、コンテンツを無料で作成しているポッドキャスターから金銭的な利益を得ているため」、特にそうした手段を提供すべきだと同氏は言う。「彼らは自分たちが設置しているシステムについて考え、このプロセスにおいて良きネット市民になる必要があると思う」

 マーカス氏は、ポッドキャスターは、すべてのポッドキャストディレクトリと検索エンジンに公式のURLやRSSを指定したRSSフィードがリストアップされていることをチェックすることでハイジャックから身を守れると提案している。

 また、ポッドキャスターはハイジャックされたことに気付いたら、ハイジャッカーに手紙を書いて、乗っ取り行為をやめるよう要求できる。またポッドキャストディレクトリと検索エンジンに不正行為を通報するべきだ。

 ボーゲル氏がこの問題について書いたブログエントリにコメントを寄せた人々は、ほかの防御策を提案している。1つは、時々ポッドキャストのオーディオファイルの名前を変更して、正規のRSSフィードで新しい名前を指定するやり方だ。これにより、悪意を持ったサイトのRSSフィードは機能しなくなり、従って人気を得られなくなる。

 ポッドキャスターのWebサーバログ内のポッドキャストダウンロードのリファラータグを見るというやり方もある。悪意のあるサイトの名前がログ内に表示されるし、大量のオフサイトのリスナーのリファラーが発生するため異常に気付くはずだ。

 ボーゲル氏のブログで提案されたもう1つの方法は、それぞれのポッドキャストの中で自分のサイトとフィードURLを言うことだ。ポッドキャスターがどのURLを使っているかにじっくり注意する人は、自分がアクセスしたURLが実際には公式なものではないことに気付くかもしれない。

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