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» 2005年12月13日 14時24分 UPDATE

HPとDreamworks、「臨場感あふれる」ビデオ会議システムHaloを発表

離れたスタジオ間でのアニメーターやデザイナーの打ち合わせのためにDreamworksがHPと共同で開発したビデオ会議システム「Halo」が、製品として発表された。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 米Hewlett-Packard(HP)と映画製作会社Dreamworksがビデオ会議システムを共同で開発した。両社によれば、このシステムでは多くの仮想会議を手間どらせる原因となっている厄介な待ち時間を解消できる。

photo1 Halo Collaboration Studio

 12月12日に発表されたHalo Collaboration Studioは、プラズマテレビ、カメラ、マイクが周到に配置されたシステムで、最大6名で構成される2つのグループが互いに離れた場所からライブ会議を実施できる。このシステムは2001年9月11日の同時多発テロ攻撃以降、旅行に対する不安が高まっていることへの対応として、Dreamworksが考案したものという。Haloでは現実の会議と同様、参加者が互いに目と目を見ながら会話を進めたり、ファイルや文書を共有したり、相手に自分の意見を聞いてもらうために互いに大声で叫んだりできる。

 Dreamworksの共同創設者でCEOのジェフリー・カッツェンバーグ氏は同製品の発表に際し、マンハッタンのHP Halo Collaboration Studioから、「これは真のコラボレーションだ。スタッフが1つの会議室に集まり、アイデアを自在に交換できる」と語っている。発表には同氏のほか、HPの執行副社長でイメージング&プリンティング部門(IPG)主任のビョメシュ・ジョシ氏、HPにとってHaloの最初の顧客となるAMDの会長兼社長兼CEO、ヘクター・ルイズ氏が参加した。

 Haloのスタジオは、ビデオ会議の相手側があたかも同じ室内にいるかのように見えるよう設計されている。パロアルトに設置されたデモ用の会議室では、壁に3面のプラズマディスプレイが設置され、それと向かい合う形で置かれた半円テーブルの片側に椅子が6脚置かれていた。各ディスプレイの上部にカメラが設置され、これら3面のプラズマディスプレイの上部に置かれた4つ目のプラズマディスプレイには、プレゼン用のスライドや、天井から吊るされたカメラで撮影した画像が表示されるようになっている。このカメラは、テーブル上に置かれたものも撮影できる。

photo2 テーブル上の書類やものを4つ目のディスプレイに表示できる

 Dreamworksは、カリフォルニアの2カ所のスタジオに分かれたアニメーターやグラフィックデザイナーが今後のプロジェクトで協力しやすいよう配慮して、プラズマディスプレイやマイクの配置を設計した。カッツェンバーグ氏によれば、システム全体のカギとなるネットワーキング技術を設計してもらうよう、HPに参加を依頼したという。

 HPの視覚コラボレーションシステム担当上級ネットワークアーキテクト、スティーブ・フローリッヒ氏によると、同社はHaloサイト間で動画、音声、データのトラフィックを伝送するためのHalo Video Exchange Network(HVEN)を開発した。同氏によると、同ネットワークは企業の通常のIP(インターネットプロトコル)ネットワークとは完全に切り離されているが、TCP/IPアーキテクチャをベースとし、標準のネットワーク機器を使用する。

 さらにフローリッヒ氏によれば、Haloセッションの実行に必要となる帯域幅は最低で45Mbps。HVENネットワークはさらに高速なネットワークにもスケールアップできるが、12日のデモで用いられた45Mbpsネットワークでは、音声と動画、いずれのトラフィックでも目立ったラグは見られなかった。

 Haloのコストは安くはない。顧客はまず最初に会議室を2つ購入しなければならず、そのインストールには1室当たり約55万ドル掛かる。より大規模な購入を約束した場合には、インストールは割引価格で提供される。HPは米国顧客向けに1室当たり月額1万8000ドルで同ネットワークの保守を行う。米国以外の地域のサービス料金は、国ごとに異なる。またカッツェンバーグ氏によれば、DreamworksはHaloシステムの売り上げ件数に応じてロイヤリティー(金額は非公表)を受け取るが、同製品を所有するのはHPという。

 AMDのルイズ氏によれば、同社は既に同システムをテキサス州オースティンの営業所とカリフォルニア州サニーベールの本社にインストールしている。旅費や関連諸費用の削減により、Haloは1年以内に元が取れるだろう、と同氏。だがAMDのエンジニアや幹部はより個人的なレベルでの同僚との協力にも同システムを活用でき、そうした満足度を数値で表すのは難しい、と同氏は語っている。

 HPの広報担当者によれば、同社はHaloの導入をめぐり、既にAMDやPepsiCoなど6社と契約を締結している。またHPは社内でも既にHaloスタジオを13室導入しており、2006年末までに総計40の会議室を用意する計画という。また、Dreamworksも既にHalo会議室を10室、導入済みという。

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