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MSとYahoo!、Google対抗で手を組む?

» 2006年01月13日 09時54分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、同社がYahoo!に関心を持っているかもしれないとの噂を否定したが、両社は少なくとも研究レベルで話し合いをしてきた。

 北京に勤めるMicrosoft Research Asiaのマネージングディレクター、ハリー・シュム氏は、最近Yahoo! Researchの責任者と検索機能の強化およびGoogleとの競争について話したことを明らかにした。

 今年初めに、MicrosoftがYahoo!を買収しようとしたとの噂が流れた。Los Angels Timesは匿名の情報筋の話として、Microsoftが800億ドルでYahoo!買収を提案し、Yahoo!は安すぎるとして拒否したと報じた。

 1週間後、Microsoftのスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)は、Yahoo!の買収提案は行わなかったときっぱり否定したが、両社がより密接な提携の可能性について話し合っているという噂は否定しなかった。昨年10月、MSNとYahoo!はインスタントメッセージング(IM)サービスを相互乗り入れする提携を発表した(10月13日の記事参照)

 「カリフォルニアでYahoo!の研究責任者と話をした」とシュム氏はeWEEKの取材に応えて語った。「彼は、技術の移行、特にわれわれがこれまで成し遂げてきた多数の移行がいかに難しいか理解できると話していた」

 さらに、両社は競合しているものの、共通の敵がいることを認識している。

 「Googleがほとんどのライバルに先んじてきた、検索の適合性というものがある。しかしその差は縮まっている。Yahoo!は、統計的にはもはやGoogleとYahoo!の間にこの差は存在すらしないと主張している。MSNはMSR(Microsoft Research)の多大な支援を得て、必死にこの差を縮めている。われわれは数カ月のうちにGoogleに追いつく。そしてそこには何かがあるだろう。だが、それは1つの問題にすぎない――非常に難しい問題ではあるが」(シュム氏)

 MicrosoftとYahoo!が何らかの形で提携しようとしまいと、検索分野に地盤を持つことの価値は分かっていると同氏は語った。

 「それはビジネスの観点から非常に重要なことだ。今は検索を制するものが、たくさんのWebトラフィックを生む」(同氏)

 実際、「Microsoftは、この戦いで負けるわけにはいかないことを理解している。少なくともパイの3分の1を手に入れるために反撃しなくてはならない」と同氏は述べた。

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