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Six Apart、“SNS日記的”ブログツールを国内でも提供へ

» 2006年03月01日 19時17分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 「Movable Type Enterprise」の発表に合わせ、米Six Apartのミナ・トロット社長とベン・トロットCTO(最高技術責任者)夫妻が来日し、米国で近く発表予定のブログツール「Project comet」(仮名)を日本でもリリースすると明らかにした。また、トラックバック(TB)の標準化を目指す一方、スパム対策にも注力していると話した。

画像 ベン・トロットCTO(左)とミナ・トロット社長

 Project cometは、小規模コミュニティ向けのブログツール。日記を付ける機能や、画像や楽曲などリッチコンテンツをアップロードする機能を備え、日本のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のように、日記の公開範囲を限定できる。ただし「見知らぬ人と出会うためではなく、知り合いとコミュニケーションするサービス」(ミナ社長)なため、SNSではないとしている。

 ミナ社長は「ブログ初期は、マス向けに発信するブロガーが目立ったが、普及が進むにつれ、家族や子どもなど近しい人たちに関するプライベートな話題を書く人が増えた」とし、親しい人限定でブログを公開したいブロガーは多いと分析。cometでこういったニーズを取り込む。

 cometは米国では「近々公開」(ミナ社長)し、その後日本でも公開するという。

 同社はTBの標準化を目指して活動中だが、スパム問題にも直面している。TBスパムは国内のブロガーやブログ事業者を悩ませ続けており、米国でも被害は拡大しているという。

 Movable TypeやType Padといったブログツールで対策を強化したり、ブログ用認証サービス「TypeKey」の普及を図る一方、GoogleやTechnoratiといったブログ関連サービス事業者とも連携して対策を練っているという。ただ、どこまでがスパムかという線引きが難しい上、「以前のTBとの互換性を保たなくてはならない」(ベンCTO)こともあり、抜本的な対策にはまだ時間がかかりそうだ。

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