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日本でも「Lenovo」ブランドPC発売

» 2006年03月06日 16時36分 公開
[ITmedia]

 レノボ・ジャパンは3月6日、LenovoブランドのPC「Lenovo 3000」シリーズを3月10日から順次発売すると発表した。Lenovoブランド製品を本格的に国内販売するのは初めて。大企業向けの「Think」ブランドと切り分け、成長が見込めるSOHO(Small Office/Home Office)市場をターゲットに、ニーズに応じたシンプルな機能や構成で売り込んでいく。

photo デスクトップ「J100」

 3月10日にデスクトップ「J100」、同14日にノート「C100」を発売する。J100はSOHO向けにシンプルなスペックの小型デスクトップ。液晶ディスプレイの有無やCPU、HDD容量などが異なる4モデルを販売する。直販価格(税込み)は5万7540円から13万6920円。C100は15インチ液晶を搭載したA4ノート。ラインアップは3モデルで、直販価格(税込み)は8万4000円から13万6500円。

photo ノート「C100」。デスクトップ、ノートとともデザインのアクセントとしてオレンジ色が使われており、シンボルとしてオレンジを並べて展示していた

 3000シリーズは、Lenovoが世界販売する初のLenovoブランドPCだ。日本、中国、米国の技術者が開発に関わり、2月23日以降、英国や米国など各国の市場に順次投入してきた。

 ターゲットはSOHO市場だ。同社はIBM以来の「Think」ブランドを抱え、国内の従業員500人以上の企業では2005年実績でシェア12.0%を持つ。ただIDC Japanの今年の市場予測では、従業員数が100人以上の企業向けPC市場は前年比マイナスとの予想だ。一方で1〜99人の企業向け市場は3.1%のプラス成長を予想。同市場での同社シェアは7.8%にとどまっているが、向井宏之社長は「他社もまだ十分には食い込めていない」と伸びしろは十分あると見る。

photo 新製品の位置付けとSOHO市場の見通し

 各国でほぼ同時に投入される新シリーズだが、各市場のニーズに合わせて構成は微妙に変えている。例えばデスクトップでは、スペックを最小限に抑えた安価な下位モデルに加え、HT対応Pentium 4や1Gバイトメモリ、160GバイトのSerial ATA対応HDDなどを搭載した上位モデルも用意した。マーケティング担当の石田聡子執行役員によると、「SOHOでは1人が複数の担当を兼務しており、PCはむしろ大企業よりリッチファンクションが求められている面がある」ためだ。

 オリジナルの管理ツール「Lenovo Care」も新製品の特徴。ネットワーク環境の切り替えやデータバックアップ・復旧、パスワードの一元管理が行え、専門のIT担当者が配置できないSOHOでも導入・運用負担を軽減できるよう配慮した。

 従来の同社製品サイクルは1〜1年半とPC業界では長めだったが、「SOHO市場はニーズの変化が速い」(向井社長)として、4カ月ごとにニーズを見直した上でモデルチェンジしていく予定だ。販売チャネルは直販のほか、1000社を突破したリセラー網を活用する。在庫は国内に持ち、原則翌日出荷の体制を整えることで注文に即応していく。

photo 新製品の宣伝コピーは「PCのことで悩むなんて、まっぴら」。向井宏之社長は「PCの中身やテクノロジーなどはビジネスに不要ということ。中身のことで悩むのはやめ、分かりやすくて値ごろ感のある製品とした」と説明する

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