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「SED」発売は2007年第4四半期に延期

» 2006年03月08日 15時39分 公開
[ITmedia]

 東芝とキヤノンは3月8日、両社で共同開発している「SED」(Surface-conduction Electron-emitter Display)搭載テレビの発売を2007年第4四半期に延期すると発表した。今春に発売する計画を明らかにしていたが、量産化に手間取り十分な数量の確保が難しく、急速に価格下落が進んでいるPDPや液晶に現状で対抗することは難しいと判断したもようだ。

 量産第1段階としての生産は2007年7月に始め、民生用製品は同年第4四半期に発売する計画とした。「販売ターゲットを2008年の北京オリンピック商戦に定め、商品投入を進める」という。

 また「SED搭載テレビの市場投入を、ブラウン管テレビの誕生に次ぐ50年に一度のテレビ市場の転機ととらえ、コモディティ化しない商品を作り上げることに最も注力している」とし、「新ジャンルの高画質テレビ」として市場での地位確立を目指す、としている。

 SEDは、次世代ディスプレイとして注目されているFED(Field Emission Display)の一種。ブラウン管並みの応答性、色再現性を厚さ10ミリ程度の薄型テレビで可能にするなど、ブラウン管とフラットパネルディスプレイの長所をあわせ持つのが特徴だ。

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