「Xbox 360を、日本を含む全世界で成功させる」――マイクロソフトXbox事業本部の泉水(せんすい)敬本部長は、4月6日のメディアブリーフィングで力を込めてこう述べた。ネットサービス「Xbox Live」に国産アニメやレトロゲームを追加して国内ユーザーにアピール。同機専用の国産ゲームの投入も急ぐ。
昨年12月10日に発売されたXbox 360だが、これまでの出荷台数は12万3000台(3月26日現在、エンターブレイン調べ)にとどまっている。米国では品薄状態が続くなど、海外販売は好調が伝えられているが、国内は振るわない。
同社は4月1日付けで、国内のXbox事業本部長を丸山嘉浩氏から、SAPジャパンなどを経て2002年5月からマイクロソフトでXbox事業に関わってきた泉水本部長にバトンタッチ。新体制で巻き返しを図る(関連記事参照)。
「成功には、最高のコンテンツの提供が何よりも重要」(泉水本部長)。まずはオンラインサービス「Xbox Live」で、国内ユーザー向けコンテンツを強化する。
第1弾として4月6日から、タツノコプロダクションが製作したHDアニメ「鴉-KARASU-」第1話を無料配信する。バンダイナムコゲームスは、「パックマン」や「ギャラガ」など人気レトロゲームを配信する予定だ。
国産ゲームタイトルのラインアップ強化も急ぐ。会場にはファイナルファンタジーシリーズを手掛けた坂口博信氏も登場し、同機専用のRPG 2作が「まれに見るほど順調に開発が進んでいる」とアピール。年末〜来年にかけて発売予定という(関連記事参照)。
バンダイナムコゲームスの鵜之澤伸副社長も来場し、新作アニメ「ゼーガペイン」と連動したゲームや、ガンダムのオンラインゲームの開発画面を紹介。「わりとスムースに開発できている」と話した。「スターオーシャン」などで知られるトライエースの社長も来場し、RPGの新作を同機専用で開発すると発表した。
「米Microsoftのピーター・ムーアはXbox 360について、『日本での成功がない限り、マイクロソフトにとって真の成功はない』と語っている(関連記事参照)。私は日本の本部長として、Xbox 360を今後日本で大きく育て、海外と同じような成功を実現したい」(泉水本部長)
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