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“タフさ”でビジネス市場を勝ち抜く──松下新Let'snote

» 2006年04月25日 20時03分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 国内ビジネスモバイル市場で好調な松下電器産業のノートPC「Let'snote」。同社は4月25日に、新ラインアップ5機種を発表した。得意とする法人市場のニーズを汲み上げ、さらに“タフさ”を追求した機種となる。

 Let'snoteシリーズは今年10周年にあたる。目玉となる軽量A4ノートPCの新機種「Y5」は、筐体を新開発し、キーボード全面防滴を実現した。「PCへの水こぼしが、修理原因の上位。落下が1位だが、2番は水だ」と、テクノロジーセンターハード設計第一チームの谷口尚史主任技師は話す。A4ノートPCは机の上で使うことが多いため、特に水をこぼすことが多かったのだという。より小型な「W5」「T5」「R5」の防滴対応は未定だ。

デモンストレーションでは何度も水をかけたが、水濡れ時の動作を保証するものではない。「もしも水がかかったら修理に出してほしい。水がかかった場合のデータ保護と修理費用の削減が狙いだ」(松下電器産業)

 Y5では液晶パネルや筐体の肉厚などを薄くすることで、従来機に比べ40グラム軽量化し1490グラムを実現、バッテリー駆動時間も2時間延ばし9時間とした。また形状の工夫などで100キログラムの均等加圧にも耐える仕組みも施した。しかし、「軽量、長時間駆動はこれで十分とは考えていない。まだまだだ」と、ITプロダクツ事業部の高木俊幸事業部長は強化の手をゆるめない。

 こだわりの強い個人ユーザーにも人気のLet'snoteだが、フォーカスしているのは法人市場だ。国内の販売比率を見ると、量販店経由が3割、法人向けが7割。しかも法人向けの伸びが大きいという。同社はコストよりも性能を優先することで、法人市場での地位を築いてきた。今後もその方向性に変更はない。

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