大日本印刷(DNP)は6月2日、液晶ディスプレイの色再現領域を大幅に拡大するカラーフィルターを開発し、今秋から量産を開始すると発表した。従来のカラー液晶では再現が難しかった金色や水色を鮮やかに表示できるという。
カラーフィルターは、PCやテレビなどの液晶パネルでカラー表示をするために必要な部品で、通常は光の3原色であるR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色だが、再現領域に限界があった。
DNPが開発したのは、3原色に加えイエローとシアンの2色を加えた5色フィルター。一般の液晶が苦手な黄色や金色、水色などを再現性が高まるという。
3色フィルターの色再現領域はNTSC比で72%。バックライトと最適に組み合わせれば、5色フィルターでは同100%に高められる上、輝度も約35%向上するという。
家庭用テレビ、PC用ディスプレイともブラウン管からの置き換えが進み、液晶でも高い色再現能力が求められており、DNPは2007年度で100億円以上の売り上げを見込む。
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