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ソーテック、PC周辺機器参入 “ワイヤレス”で初心者狙う

» 2006年06月15日 16時17分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ソーテックは6月15日、新ブランド「comfix」を立ち上げ、PC周辺機器市場に本格参入すると発表した。第1弾として、マウスとUSBメモリを6月下旬に発売する。初心者層をメインターゲットに、ワイヤレス機器を中心とした製品を展開し、新市場で足場を築いていく。

画像 ブランド名の「o」の上の三本線マークで「ワイヤレス」を表現した

 ブランド名は「comfix」で、コンピュータ(computer)、コミュニケーション(communication)、コミュニティー(community)の3つの意味をかけた。ブランドカラーは深緑。先行する大手メーカーとかぶらない色調で、イメージを定着させていく。

 「Wireless World for PC」をコンセプトに掲げ、PCと無線でつなぐ機器を中心に販売していく。ワイヤレスマウスやBluetoothを活用した機器、テレビパソコン向けワイヤレスキーボード、プリンタ向けワイヤレス接続モジュールなどを発売予定だ。

 第1弾は、アルミボディのUSBメモリ「UHシリーズ」(実売予想価格5700円〜)、USBメモリの低価格版「UEシリーズ」(同2900円〜)、光学式ワイヤレスマウス「MOWシリーズ」(同4250円前後)、レーザーマウス「MLシリーズ」(同2850円前後)――の4製品。

 7月から9月にかけて、Bluetooth接続のヘッドフォンや外付けHDD、外付けDVDマルチドライブ、レーザーポインター機能付きワイヤレスマウスも発売。ラインアップを順次広げていく。

なぜ今、周辺機器か

 「周辺機器はPCとの相乗効果をあげやすい分野」――同社の山田健介社長は、参入の狙いをこう語る。「PC販売で培ってきた、ユーザーの意見を商品に反映させるノウハウや、最先端技術への対応力、サポート技術が生かせる」(山田社長)。PCのサポート部門に集まったユーザーの声も商品開発に生かす。

 自社ブランドPC向け“純正品”として、PCと同じブランドで周辺機器事業を展開する他PCメーカーと異なり、同社は独自の新ブランドで事業を展開。さまざまなPCメーカーのユーザーを広く取り込んでいく。

 国内外のメーカーがしのぎを削る周辺機器市場だが、参入余地はまだまだあるという。「周辺機器は自分に合ったものを選びたいというニーズが増しており、販売店からも『機器の選択肢が増えるのはありがたい』という声を聞いている」(同社周辺機器事業化特別プロジェクトリーダーの宮崎龍二氏)

 主要ターゲットは、すそ野が幅広く、需要拡大が見込める初心者層。「従来の周辺機器は、中・上級者が主に購入していたが、初心者の方も自分に合った周辺機器を欲しいと思っている」(宮崎氏)とし、初心者に機器の使い方を提案したり、初心者に分かりやすい説明を加えたりするなどして市場を広げていく考えだ。

 売上目標は、今年度(来年3月まで)10億円、2007年度が19億円、2008年度が30億円。「数字としては小さいかもしれないが、1つ1つ着実にこなしていきたい」(山田社長)

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