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“俺ランキング”をみんなで共有――「livedoor リスログ」

» 2006年07月20日 14時07分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ライブドアは7月20日、自由なテーマでランキングを作り、その結果を他ユーザーと共有できるソーシャルランキングサービス「livedoor リスログ」を公開した。「珍ラーメンがある店ランキング」などテーマを決め、自分なりのトップ10を公開できる。他ユーザーも同じテーマで独自のランキングを作れ、それぞれの結果を足し合わせた総合ランキングも公開される。

 あるテーマに対して投票するだけのランキング作成サービスは従来からあるが、ユーザーが個々に作ったランキングを集積し、全体のランキングに反映できるサービスは珍しい。同社はリスログを「バトンのランキング版」と位置づけ、ブログなどで気軽に貼り付けてもらうことで、ユーザー増を図っていく。

画像画像 ユーザー個人のランキングページ(左)と、全ユーザーの投票結果を集計したページ

 livedoor IDでログインすれば無料で利用できる。自由にテーマ設定してランキングを作成できるほか、既存のランキングテーマに対して、自分独自のランキングを作って公開できる。

 新しいテーマ設定する場合は、テーマ(「ガンダムの好きなセリフ」など)と、1位〜3位までのアイテム(「坊やだからさ」「オヤジにも殴られたことないのに」「あなたはエスパーかもしれない」など)を入力。その後アイテムを追加し、自分なりの順番に組み替えてトップ10を公開できる。

画像 アイテムの追加は、テーマ設定したユーザー以外でも可能だ

 既存のランキングへの参加は、ランキングのアイテムそれぞれに付けてある「投票」ボタンを押すだけで可能。複数アイテムに投票できるほか、アイテムを足すこともできる。

 投票でアイテムを選んだ後、自分なりの並び順に並べ替えてランキングを公開する。総合ランキングは、参加ユーザー全員のランキングを自動集計して表示される。

 ランキング結果をブログに張る機能や、ランキングテーマにタグ付けする機能、ランキングの各アイテムに対してコメントする機能、他ユーザーのコメントに対して共感したかどうかを投票する機能などを装備した。

 ユーザー参加型辞書「livedoor キーワード」と連携した。各アイテムがキーワード登録されていれば、ワンクリックで解説が読める。ユーザー個人のランキングページには、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)「フレパ」のプロフィールを表示する機能も備えた。

気軽なブログネタに

 「バトンをサービス化した口コミメディア」――ライブドアコンシューマメディア事業部の谷口正人マネージャーは、リスログをこう定義する。

画像 リスログのトップページ

 バトンは、ブログなどで、あるテーマに関する複数の質問に答えた後、同じ質問を複数のユーザーに回すというもので、回答ユーザーはねずみ算的に増えていく。質問に答えるだけで1つの「ブログネタ」として成り立つ上、自分の趣味を開示したり、友人の趣味を知ることができる楽しさもあり、昨年ごろからブログやmixiなどで流行している。

 リスログも、誰かが作ったテーマに相乗りし、ランキングを公開するだけでブログネタにできる点がバトンに似ている。ブログを書くよりも気軽に、ネットに情報発信できるメディアとしてアピール。コンテンツが自動的に増えていき、流行がとらえられるメディアを目指す。

 ユーザー投票を集積した従来のランキングサービスと異なり、ユーザーごとの評価が埋もれてしまわないのが特徴。フレパのプロフィールと連携させることで、ユーザーの“顔”も見える。参加人数が少なくても成り立つため、かなりマニアックなテーマ設定も可能だ。同じテーマに対する他人の評価も個別に見ることができ、コミュニケーションのきっかけにもなりうる。

 気になるテーマのランキングだけでなく「○○の10の法則」「行きたい場所リスト」など、あるテーマに関連する事項をリストアップする目的で使うといった利用法も考えられるという。

 サービスの収益は、バナー広告やアフィリエイト広告で得る計画。ランキングを見て買うDVDや行く店を決める――といった「行動支援メディア」として成長することを期待し、広告出稿につなげていく。キーワードとリンクさせることで、キーワードとリスログ双方のアクセスアップにもつなげる狙いだ。

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