米Dellが、2件目のノートPC発火事故の報告を調査中であることを明らかにした。
同社は、7月25日に米イリノイ州バーノンヒルのある企業で発火したマシンを入手しようとしているところだという。
ある企業の社員がこの事件の画像と説明をWebに掲載した。この社員は、問題のマシンのバッテリーが燃えたとTom's Hardware Forumzで述べている。
この一件の前にも、5月末に日本のビジネスカンファレンスでDell製マシンが発火する事故があった(6月30日の記事参照)。Dellは日本の事故に関係するノートPCを入手し、テストしてきた。その結果はまだ公表されていない。
「(イリノイの)事故を知って、問題のマシンを持つ顧客に連絡した」とDellの広報担当者は31日に語った。「これらの件を深刻に受け止めている」
同社は問題のマシンを入手し、原因を突き止めるために分解などの障害分析を行うつもりだとこの担当者は話した。
この2つのノートPCが燃えた原因は不明だ――Dellの広報担当者は、原因を推測することも、問題のマシンの型番や製造年を明かすことも拒否した――が、Tom's Hardware Forumzに投稿された焦げたマシンの画像から考えると、バッテリーか充電システムに異常があった可能性がある。
ノートPCのバッテリーと充電システムは従来、マシンの中で最もデリケートな部分であり、時に障害を起こすこともある。
バッテリーは充電時に過熱したり、火災の原因になることがある。PCメーカーは、適切に製造されていないことに気付いて多数のバッテリーパックをリコールしてきた。
毎年数千万台のノートPCが売れ、何年も問題なく作動している。だが、近年は複数の大手メーカーが、発火の恐れがあるという理由で数十万個のバッテリーパックをリコールしている。
Dellと米消費者安全委員会による直近のリコールは2005年12月に発表されたもので、2004年10月〜2005年10月に企業およびコンシューマーに販売された約3万5000個のノートPC用バッテリーパックが対象だった(12月17日の記事参照)。
これらのバッテリーはDellのノートPCに搭載され、またアドオンとしても同社サイトおよびカタログで販売されていた。これらは過熱して発火する恐れがあると、Dellは当時リコールとともに公表した声明文で述べていた。
Apple Computerも、2006年5月までに15インチMacBook Proに搭載されて出荷されたバッテリーパックを交換するキャンペーンを立ち上げた(7月31日の記事参照)。
ただし同社は、これらのバッテリーパックは性能基準に満たないのであって、安全面での危険性はないとしている。
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