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Samsung、PRAMのワーキングプロトタイプを開発

» 2006年09月11日 14時30分 公開
[ITmedia]

 韓国Samsung Electronicsは9月11日、次世代不揮発性メモリ「PRAM(Phase-change Random Access Memory:相変化メモリ)」の初のワーキングプロトタイプを完成させたと発表した。

 同社は512メガビットのPRAMをソウルで開催の年次カンファレンスで披露した。

 PRAMの大きな利点は処理速度にあり、先に蓄積されたデータを消さなくてもデータを書き換えられるため、従来のフラッシュメモリより30倍高速だとSamsungは述べている。また耐久性にも優れ、寿命はフラッシュメモリの10倍以上という。

 同社は発表文の中で、PRAMは2008年に提供開始され、NOR型フラッシュメモリに代わるメインメモリになるだろうとしている。SamsungのPRAMはセルサイズがNOR型フラッシュの半分で、製造プロセスのステップ数は20%少ない。

 PRAMは将来、マルチ機能携帯電話などのモバイル機器で多く使われるだろうと同社は述べている。

 またSamsungはこの日、HDDとフラッシュメモリを組み合わせたハイブリッドドライブ向けの新しいシステム・オン・チップ(SoC)も発表した。このSoCはハイブリッドドライブで最大4Gバイトのフラッシュメモリをデータバッファとしてサポートし、11月に量産開始の予定。

 40ナノメートルプロセスを採用した32ギガビットNAND型フラッシュメモリチップの開発も発表された。このフラッシュメモリチップを使ったメモリカードは、最大で64Gバイトの容量になる。DVDレベルの映像なら64時間分、MP3ファイルなら1340時間分を格納できるという。

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