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「アニメDVD市場が悪化」、GDHが最終赤字予想

» 2006年10月27日 21時34分 公開
[ITmedia]

 GDHは10月27日、2007年3月期通期の業績予想を修正し、純損益が16億円の損失(前回予想は3億4500万円の利益)になる見通しだと発表した。アニメDVD市場が悪化し、新作の売り上げが落ち込んでいるという。

GDHの株価チャートGDHの株価チャート(1年:縦軸の単位は1000円)

 修正後予想は、売上高が85億円(前回予想は110億円)、経常損益は16億円の損失(同6億200万円の利益)。

 同社によると、「アニメが世界的に注目され、競争が激化する中、ブロードバンドなどへの需要シフトに伴い、DVD市場で新作の売り上げの落ち込みが顕著になっている」という。このためビデオグラム発売収入と版権収入、キッズ・映画事業で売上高が当初の想定を大幅に下回った。

 また監査法人と協議した結果、設立したコンテンツファンドを100%子会社化。これに伴い、同ファンドから受注した作品制作の売上高が今期は見込めなくなったため、大幅な減収減益になる見込みという。また市場悪化を勘案し、来期黒字化に向けてリスクを最小化するため、作品制作の新規受注を一部抑制したことも減収減益につながった。

 今後はコスト構造の見直しなどに加え、劇場用長編アニメ作品のラインアップ確立や、ブロードバンド、オンラインゲーム、ファイナンスなど新規事業の確実な立ち上げを目指し、来期以降は増収増益を実現していく、としている。

 同日、村濱章司代表取締役会長を取締役とする11月1日付け人事を発表した。村濱氏はアニメーション制作事業の執行に専念するとしている。

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